米朝会談、そして拉致問題

歴史的な出来事となった米朝会談。しかしお仕事の方が色々バタバタしておりまして、あまりニュースを見れてません。

聞いたところでは北の条件だけ飲んでアメリカにとっては何の成果も得られなかったなんて厳しい声もアメリカ国内ではあったりするようですが、一度の会談で全部が解決するほど簡単な話ではありませんし、少なくとも犬猿の仲だった米朝が握手を交わしただけでも一定の成果はあったと思いますし、あとはこれから少しずつ関係改善・朝鮮半島の非核化に向って協議していただいて、くれぐれも決裂→武力攻撃なんて最悪のパターンにだけはならないことを祈るばかりです。

で、日本にとって一番の関心はやはり拉致問題。

米朝会談ではトランプ大統領が拉致を提起し、金正恩は従来の「拉致は解決済み」という立場に言及しなかった、とのことで、少しは期待ができるのかなという印象もありつつ、「拉致は解決済みに言及しなかった」というのが、「解決させる意思を持っている」という意味なのか、そもそも「拉致に関してはスルー」だったのかがよくわからない。何せ北との話し合いは完全にトランプ任せみたいな感じなので、いずれ日朝会談が実現するのか、それともいいように金だけ取られて終わってしまうのか、何とも見通せないのがもどかしいです。

「○○ちゃんが△△くんのこと好きなんだって」

なんて女子中学生の淡い恋話だったら微笑ましいけれど、

「シンゾーがユーと話したがっているようだ」

なんて国と国との外交で第三者頼りではお話しになりません。

まさか一切の水面下交渉すらしてないなんてことはないと思いますが、自分にとって拉致問題解決は最優先課題だなんて言いながら何もしてこなかった安倍総理にどこまでできるのか、かなり微妙ではあります。

しかし現状では安倍さんが総理なのですから、何が何でも解決に向かうように少なくともそこだけはがんばっていただきたい。

もう残された時間も少ないですしね・・・・。




新潟県知事選 2018

事実上の与野党対決となった新潟県知事選は与党の推す花角氏が当選しました。

破れた池田氏とは僅差で、池田氏は健闘したなんて声も聞こえてはきますが負けは負け。

実はなんとなくこんな結果になるんじゃないかって予想はしてたんですよね。花角陣営は原発再稼働への慎重姿勢を示し、最後まで安倍総理や小泉進次郎を応援に行かせず自民色を封印、双方の主張で原発ワンイシューにならず、争点がボヤけてしまったのは花角陣営の作戦勝ちといった感じでしょうか。

逆に言えば、原発再稼働推進では選挙に勝てないし、安部さんも選挙の追い風にはもうならないということを証明したとも言えます。

おもしろいのは両候補の地域別得票率。

どの市町村で差がついているのか? 新潟県知事選の得票率と得票数を地図化

原発立地地域である柏崎市周辺では池田氏が優勢、柏崎から離れると花角氏優勢、佐渡は花角氏の出身地なので当然ですし、池田氏は柏崎出身なのでその周辺で優勢になるのは当たり前かもしれませんが、傾向としては柏崎から遠いほど原発問題に関心が低くなっていく、とも読み取れます。

フクイチレベルの事故が起きたらこんな距離は関係ないくらい広範囲に被害が及ぶのにね。

個人的なイメージでは柏崎市や刈羽村、その周辺地域こそ再稼働に賛成する傾向が強いかなと思っていたのですが、実際には逆になってるんですね。つまり、新潟県民にとって脱原発は既に既定路線で、もう脱原発・反原発だけでは選挙は勝てないとも言えるのかも。そうなると池田氏は市議・県議としての実績はあるものの、副知事の実績を持つ花角氏の方が政策に期待が持てる、と思う人も多いかもしれません。あとは自民お得意のエサで釣る戦法もあったかもしれませんがその辺はよくわかりません。

いずれにしても花角氏が新知事となったのですから、池田氏支持だった方もこれからの花角県政をしっかり見守らなければいけません。

原発推進な与党支持の花角氏でも、選挙では再稼働に慎重な姿勢を示していたのですから安易に再稼働へ寝返るということはできないでしょうし、新潟県が進める3つの検証が終わらない限りは再稼働の議論はしないと泉田・米山路線を引き継ぐことも名言してますから、あと数年は再稼働することはないでしょうし、仮に再稼働となれば県民に信を問う(つまり選挙)との考えも示していますので、その際には県民の意思を投票という形で示せばいいということになります。

が、投開票から一夜明けた今日、さっそく東電が再稼働に向けてのアピールコメントを発表。

「引き続き、柏崎刈羽原子力発電所の安全対策などに取り組み、花角新知事をはじめ県民の皆様に丁寧に説明するとともに、新潟県が進めている3つの検証にしっかりと協力してまいります」

結局選挙が終わればもうこれですよ。新潟県民、完全にナメられてますなぁ。

この調子じゃ花角氏が寝返るのも時間の問題かも。

あーあ。

 

医療広告ガイドライン

今日、6月1日より改正医療法に基づく新しい医療広告ガイドラインが施行になりました。

まぁ一般の方にはあんまり用がないようなもんかもしれませんが、歯科医院さんのホームページ管理を多く抱えているD-Styleにとっては当然無視できない話で、先月くらいからガイドラインへの対応で結構バタバタしています。

医療機関は元々広告に関して大きな規制を受けていて、テレビ・新聞・雑誌でも衣料品や飲食店のようなタイプの医療機関の広告って見たことないはずです。ドバイをヘリで飛んでる某クリニックも診療について具体的な内容は一切出てきませんよね。しかしこれまでホームページに関しては広告として扱われていなくて、もちろんこれまでもガイドラインはあったので何でもアリではないんですが、結構自由に表現できてた部分が多かったんですよ。

特に美容整形系、あとはレーシックとかインプラントとか、高めの自由診療では安さや効果を全面的に押し出して、それが常識的な範囲だったらよかったんでしょうけど、中には虚偽や誇大宣伝のホームページも多々見受けられて、結果的に患者さんとのトラブルやクレームなどが多発し、それらへの対応ということが主な目的だと思いますが、今回の新しい医療広告ガイドラインによりホームページも広告として正式に扱われることになりました。

実際、昨年8月から実施されてきた医療広告のパトロールでは5月31日までに160ものガイドラインに違反したホームページが見つかって、美容関係が多かったとのこと。

で、新しいガイドラインで変わる大きなものとしては

・患者個人の体験談の掲載
・費用の安さ等の誇張や過度な強調
・詳細な説明のない治療前後比較写真の掲載
・専門資格、設備認定等の誇張や過度な強調
・承認前の医薬品、医療機器の名称、効能・効果、性能の表示

などが禁止されました。

ガイドラインで禁止されてるかどうかは関係なく、真っ当な医療機関であれば問題のないものもあるのですが、体験談や症例写真なんかは患者さんがその医療機関を受診するかどうか判断する材料になるものなので、これがNGというのは医療機関にとっても患者さんにとっても不利益ではないかという気がします。しかしやはりこれらは使う側(医療機関側)の裁量次第で誠実なものにもインチキなものにもなりうるものとも言えるので仕方がないことなのかもしれません。

一方で口コミサイトへの投稿はこれまで通り規制の対象にはならないとのことで、今後は医療系・地域系ポータルでのヤラセ口コミ投稿が横行しそうな予感。歯科で言えば少し前は某歯科ポータルサイトでライバル医院へのブラックコメント投稿とかスタッフによる自作自演投稿が蔓延していて、その口コミ評価でランキングまでされていたのでかなりダークな状態になっていたものです。あそこへの掲載を拒否した医院も多かったですし。またあれの再来でしょうかねぇ。

また、ガイドラインに違反しているホームページの通報システムもあるので、ライバル同士での潰し合いみたいなことも起こるかも。

ま、医療関係に限らず、ホームページにも限らず、基本は誠心誠意・正直商売、これでしょう。

悪意はなくてもガイドラインに抵触しそうな内容が載っている場合は早めに対応しましょうね。

 

ダークサイド

自民・公明の支持を受けて新潟県知事選に立候補している花角氏の応援に元知事の泉田氏が回っているという話を聞いて、泉田さんを支持してきた私としては少々複雑な想い。

自民党議員である泉田さんが自民党が支持する候補を応援するのは当たり前と言えば当たり前ですけど、原発慎重派の泉田さんが自公支持候補とどれだけ思いを同じにできているのかはやや疑問。

まぁ所詮は自民の犬となってしまったということですか。

森ゆうこ風に言えば「ダークサイドに落ちたな」と。

あんまり泉田さんを悪く言いたくはないんだけど。

しかし、花角氏にとって泉田さんは安倍さんなんかよりよっぽど強力な応援弁士ですよね。長きに渡って県民の支持を得てきた泉田さんが応援となれば、脱原発派・アンチ自民の中でも「泉田さんが応援するなら」と花角氏に投票しちゃう有権者がいるかもしれません。

でもよく考えてくださいね。県知事としての実績は充分な泉田さんも自民党議員としてはペーペーの新人。「中から変える」と大きなことを言ってはいても、現状で何も変える力はありません。そして当り前ですけど知事になるのは泉田さんではありません。自公支持候補が当選すれば当然中央のご意向には逆らえず、泉田さんもストッパーにはなりません。

なんか、米山前知事を当選された流れで脱原発派は今回の選挙で楽観してるなんて声も聞かれますけど、安部さんの今後を左右するとも言われてるこの選挙、自民をナメると痛い目に合いますよ。

 

新潟県知事選

米山前知事の辞職により6月10日に新潟県知事選が行われます。

立候補したのは届け出順に

・安中聡
・花角英世
・池田千賀子

の3人。

このうち、花角氏は自民・公明が支持、池田氏は立憲・国民・共産・自由・社民が推薦し、事実上与野党対決の選挙となる構図です。

立候補した3人全員が柏崎刈羽原発の再稼働には反対もしくは慎重ということで、今回の知事選では原発再稼働が争点にならないという声も聞かれますが、これは泉田・米山と再稼働に慎重な知事が続いたことからもわかるように、新潟で原発を争点にしたら勝てないという与党の争点外し作戦。再稼働推進の自公が支持してる時点で選挙時に表向きは再稼働に慎重というポーズをとっていても、いざその時になれば中央の言いなりになるのは目に見えています。花角氏陣営がなるべく自民色を出さないようにと必死なところからも本音が透けて見えますね。

池田氏は柏崎市生まれで、柏崎市職員から柏崎市議、そして新潟県議へと歩んできたバリバリの原発立地地元民にもかかわらず、柏崎刈羽原発再稼働反対、そして原発ゼロを目指すと言うのですから、本当に再稼働を止められるのかというのは正直不安に思うところも個人的にはあったりしますが、これだけ反原発派の後押しを受けておいてやっぱり再稼働とはさすがにならないでしょう。

となれば、実際のところは

「再稼働に賛成なら花角氏」
「再稼働に反対なら池田氏」

という判断になると思います。

 

あとは安倍さんがどう出るかですかねぇ。選挙応援に安倍さんや小泉進次郎が来るのはインパクトはあっても逆にマイナスダメージになる諸刃の剣。特に安部さんは森友・加計で信用も支持率もガタ落ちですから、花角氏陣営としては来ないでくれって思ってるかもしれません。

個人的には安倍さんが応援演説でブーメラン食らうところを見てみたい気もするけど(笑)

 

さて、新潟県知事選の投開票日は6月10日。期日前投票も始まっていますので、当日都合が悪い方は早めに期日前投票して、県民の意思を示しましょう。めんどくさい・よくわからないって棄権するのはダメですよ~。