本日でD-Styleは24周年でございます。
ブログの更新頻度もすっかり下がっちゃって、それでも今日くらいはやっぱり書かないとですよね。
24年続けてきて、思うことや信念は24年間変わらないので言うこともほぼ変わりませんが、ここまで来れたのは日頃お世話になっている多くのお客様や取引業者様のおかげ。ご近所を見てるとたくさんの新しいお店ができて、その反面、事業を終えたところもあって、この1年だけでも目まぐるしく変化が起きてる中で、来年には四半世紀にもなろうという長い期間D-Styleを続けてこれたというのは自分一人では成しえない奇跡みたいなものだと思ってます。
あらためて感謝申し上げると共に、今後ともよろしくお願いします。
去年の記事では最後に
「1年後、世界も日本も少しはマシになりましたね、という記事が書けることを願います。」
と結んでいました。
ざっくりと全体を見渡すと、世界も日本もあまりマシにはなってないように感じます。
ロシア・ウクライナはまだ終わりが見えないし、イスラエル・ガザではつい先日停戦が合意されたという嬉しい一報もありましたが、合意後もまだ攻撃が続いていたり、過去にも停戦が反故にされたりということがあったので必ずしも終わりに向かってるとも言い切れないのがもどかしい。アメリカは間もなくトランプ第二章が始まるので、何が起こるかわからない不安もあります。
日本は昨年の元日に起きた地震からの復旧復興が1年経ってもなかなか思うように進んでいません。能登もそうですが液状化の被害を受けた新潟市でも住宅の修復はほとんど進んでません。阪神淡路大震災や東日本大震災を経験して、日本は地震からのリカバリーのスキルは上がってるハズなのにこれまでよりスピードが遅いと感じるのはなぜなんでしょう。
それに加え、この1年で大きく変わったのが物価。これまでも値上げはされてきましたがこの1年は特にヒドい。スーパーに行けば野菜を始めとして食品全般が高い、GSで給油すればガソリンが高い、ラーメン食べに行けばラーメン一杯1000円オーバーがザラ、旅行に行けばホテルがインバウンド価格、クルマやバイクは新車価格は上がってる上に中古まで高い、なのに多くの方の収入が変わってないんですからもう生活が圧迫されるばかりです。長年のデフレからの反動が一気に爆発したような感じで、これがその長い間に緩やかに物価も賃金も同時に上がっていった結果として今の物価ならさほど混乱もしないんでしょうが、一方だけ急激な変化ですからこの差を埋めるのはそう簡単ではないでしょう。
こういう時こそ政治の力で減税して所得を守るとかすればいいのに自民党はこの状況ですら増税しようという鬼ですから、国民を守らない鬼は退治しないといけないんでしょう。
せめてもの救いとして少数与党になってから野党の意見も少しは聞くようになってきたので、野党も勢力争いではなく建設的な議論でいい方向に持っていってくれたらと思います。
あと、個人的にこの1年間で印象的だったのがAIの進化ですね。1年前あたりは主に文章を作るレベルだったのが画像生成もレベルが上がってきて、SNSでもリアルな生成画像がアップされているのをよく見かけるようになりました。私らグラフィックデザイナーが使うフォトショップやイラストレーター等のAdobe製品でもAI機能が搭載されるようになってきて、もう少しするとグラフィックデザインという仕事はAIに奪われるかもしれません。
ただ、世の中を便利にするための進化ならいいんですが、その逆の可能性が高いのがAIのリスク。最近は自爆型ドローンが戦争に使われるようになってきてますが、AIによって自分で敵を見つけて攻撃する自律型ドローンも既に開発されているようですし、そうなると遠隔操作やルートのプログラミングも必要ないし、ドローンでできるなら戦闘機や戦車でも応用できるだろうし、海外でよく見る二足歩行型や四足歩行型のロボットがAI兵士として戦場に送り込まれることも遠い未来ではありません。子どもまで巻き込むイスラエルによるガザの攻撃は非人道的で私からは悪魔の所業と見えるのですが、人の感情すらないAIが民間人でも構わず殺害していくなんてことを想像すると背筋が凍る思いです。せめて核のボタンを押す判断をAIに委ねるなんてことにならないことを祈ります。
また、そこまで怖い話でなくてもリアルな画像を作れるAIだからこそ怖いのが権利の侵害。少し前にSNSである女優さんのセクシーな写真を見かけ、そんなセクシーな露出する人じゃないよなぁと思えばやはりAIによる生成画像でした。昔アイコラが問題になったことがありましたが、これは今の時代のAIアイコラですよね。その画像をアップしていた方のポストを少し遡ってみると、一応ご本人の名前としては出さない、完全にそっくりではなく少し微妙なレベルにしてるとか、どっちにしてもアウトじゃね?という言い訳をしてましたが、挙句の果てにはその方がSNSにアップした画像をプリントアウトした生写真をメルカリで売ってる輩がいてふざけんな!なんてこともおっしゃっていて、いやはやもうここまでくると何が正しいのか何なのか、結局お前ら全員アウトだろ、って話です。前に声優さんたちがAIに学習させた自分たちの声が無断で使われていると抗議の会見をしていたのを見ました。ハリウッドでもAIに反対する声が出てましたよね。既に静止画だけでなく動画もリアルなものが作れるようになっています。そうなると、AIに世界的にヒットした映画のストーリーを学習させ、人気のハリウッドスターの顔や仕草を学習させ、人気アニメ声優の声を学習させ、音楽も効果音も生成し、キャスティングする必要もなく、カメラやセットも不要で、著作権や肖像権を侵害しまくった映画が勝手に作られてしまう可能性もあるわけです。いや、知らないだけで既にもう作られてるかもしれません。金はないけど素晴らしいアイデアはあるという新鋭クリエイターが正しく使うのであれば非常に大きな可能性があり、その逆もある。包丁にも凶器にもなる刃物と同じですね。進化のスピードが速く、それを使う範囲も急速に広がっているからこそ早いうちにガイドラインを定めないと「やったもん勝ち」になってしまいます。トランプさんなんかはむしろやっちゃう側かもしれないですしね。
私の仕事に近いところだと、ブログ記事をAIに書かせるとか、AI使って生成画像と一緒にSNS投稿するとか、詳しくは見てませんがそんな感じのサービスも始まってるみたいです。しかしこれには私は大きな違和感が。ある出来事についての裏撮りも含めた報告書を書く、みたいなのはAIが向いてるような気がしますが、自分の思ったことや感じたことを綴るような記事の場合、AIが勝手に書いた記事を出すことに意味なんてないですよね。その人の想いを読みたい読者にとっても何の意味もありません。私の過去記事を学習して私なら書きそうな雰囲気の文章を作ってくれたとしても、結局その文章を私がチェックして修正するなら最初からストレートに自分で書きますよ。そういうところがまだAIには及ばない部分で、むしろこの先も大事にしていかなきゃいけないことなのかもしれません。
今年もきっとAIは進化を続けるでしょう。
また1年後、AIに仕事を奪われず25周年の記事を自分の手で書いていられるように頑張ります。