反省サル

特定秘密保護法案の可決を受け記者会見した安部総理は

「私自身がもっと丁寧に時間をとり説明すべきだったと反省している」

と述べたそうな。

反省なぞしていないことはサルでもわかる。

昨日の今日で急に反省なんてするわけがなく、折込み済みの支持率低下対策のポーズでしかない。

可決後に反省するならば、可決前に気付けよって話です。

 

しかし、内閣支持率は思ったより下がってない。

特秘法には反対&慎重が多数で、可決に至る手順にも不満が多いのは調査でも現れてるのに、なぜ内閣支持率がこんなにも下がらないのか意味不明。

カツアゲされてグーパンチまでされたのに「あいついいヤツだから」って?

日本国民はドMが多いんでしょうか。

 

この調子なら次の選挙まで自公政権は安泰ですな。

 

「知ること」からはじめよう

残念ながら、しかし大方の予想通り、特定秘密保護法は可決されてしまいました。

昨夜も国会前や野音に特秘法反対を訴える数万もの市民が駆けつけ声を上げました。これだけの声は民意の多数だと私は感じるのだけど、結局何万人・何百万人集まろうとも議席での多数に民意の多数は勝てないのだと無念さを噛み締める夜になってしまいました。

だけど、自公にこれだけの議席を与えたのも民意。

つくづく選挙って大事なんだなって思いました。

もちろん自公に投票した方の中に特秘法にまで賛成したわけじゃないって方もいるでしょう。でもTPPや原発再稼動の姿勢なんかを見てても自公の目がどこを見ているかというのは推察できたはず。そしてそれは今後も変わらず、この先も続いていき、最後は当然のことながら憲法9条改正でフィニッシュです。

 

話は変わって、

今回可決された特定秘密保護法案、普通に生活してる方のほとんどは特定秘密に指定されるような内容に触れる機会はないと思うので、今まで通り普通に暮らしていれば特に影響ないと思われます。影響があるとすれば本来知り得たはずの情報が秘密にされることで知り得なかったということですが、何が秘密なのかも秘密ですから、ダンナの浮気もバレなきゃOKみたいなもんで、知りさえしなければ問題にはなりません(それが最大の問題なんだけど)。

じゃあ私自身に何か影響及ぶかな~と考えていたところに気になる情報が入ってきました。

福島みずほ議員 秘密保護法逐条解説、H23.11分法令協議入手 : 秘密保全法に反対する 愛知の会

気になったのはここで書かれているサーバーメンテナンス業者についての点。

指摘の箇所、法令協議2の64~65ページ、法令協議3の16~17ページを読んでもらうとわかるのですが・・・・いや、読んでもイマイチわかりにくいんだけど、

システムを管理する側が、安全管理措置を充分に施さなかったといった不作為により漏えいした場合、もしくは攻撃側がシステム管理側の防御の仕組みを上回って、漏えいしてしまったといった場合に、システムを管理する側が、その過失責任を問われることとなりうるのか質問したい。

これに対する回答が

個別具体的な事情によるが、一般論としては、故意又は過失責任を問われ得るものと考える。

ウチはサーバー持ってないんで直接は関係ないかもしれないけど、拡大解釈によってはまったく無関係とも言い切れない・・・・かも?

例えば、特定秘密に指定されている内容(それがそうとは知らなくても)を含んだデータをアップロードして、それがハッカーによって盗まれたとしたら、サーバー管理業者は安全管理措置を充分に施さなかったとして責任を問われることになり、場合によってはサーバーの契約者、仮にウチで契約してお客様に利用してもらっていたサーバーだとしたら私も同様に責任を問われるかもしれない。

例えば、私のブログに見知らぬ誰かが「石破茂はキャンデーズの追っかけをやっていた」という特定秘密に指定されている情報(仮)をコメントに入れたとしたら、コメント欄の安全管理措置を充分に施さなかったとしてブログ管理者である私やブログを使ってるサーバー管理業者が責任を問われるかもしれない。

2つ目は半分冗談で読んでる方も「まさかぁ(笑)」と思うだろうけど、その可能性がゼロではないってことがこの特定秘密保護法の怖いところ。なんせこの法律の権限を握ってるのは民意も議会制政治も全力で無視するファシスト達ですから。

そんなの可決されてから文句言っても仕方ないじゃーんってところなんですが、この話を知ったのは可決まで間もない12月5日のこと。社民党・福島みずほ議員の要求によってようやく開示されたものです。本来であればもっと早くに情報を開示し、国民にも周知をさせた上で充分な議論が行われるべきなのですが、この特秘法はこういうツッ込みどころがボロボロと出てきます。

流行語的に言えば「今かよっ!」です。

もっと早くこの話が出てれば恐らくネット関係業界からも反対の声が上がったんじゃないでしょうか?

だって拡大解釈で如何様にでもなるし、さっきの2つ目のアホみたいな例もマヂってことになればネット上に何も置けなくなります。全てのユーザーの全てのデータを逐一管理することは事実上不可能、しかも何が法に触れるのかもわからない。ある日いきなり「特定秘密保護法違反で逮捕します」とシステム管理者が連れて行かれる。そうなれば今後はサーバーを海外に置く業者が増えていくかもしれません。あ、代わりに無修正動画が見放題になる男性にとってのメリットはあるかもしれませんが(笑)

 

で、話は最初に戻って選挙のこと。

選挙に「行く」のももちろん大事。でも、もっと大事なのは「知ること」じゃないかなって思うんです。

この政党、この候補者は何を訴え、何をしようとしているのか。口ではいいこと言ってるけど本音はどうなのかな?自分の主張と党の方針が違った場合にはどう行動するのかな?本当に国民のことを考えてるのかな?お金や圧力で主張を変えたりしないかな?等々。

いや、選挙だけに限りませんね。今回の特秘法でも「それ知ってれば反対したのに~」ってことが今後も出てくると思います。

「無知は罪」ってソクラテスの言葉でしたっけ?

私は「罪だ!」とまでは言いませんけど、やはり自分たちが人間らしく安全に平穏に暮らしていける世の中を守るためには「知ること」は必要じゃないかなって思います。

瓦礫処理の件でも、それまでぼんやりと「危険かも?」と思っていたのがいろんな人から知識を分けてもらったおかげで「やっぱり危険なんだ!」って確信に変わりました。

食品の汚染についても、気にする人、しない人、それぞれ判断基準はバラバラだけど、チェルノブリの例などいろんな人から様々な知識・事例を教えてもらったことで「子どもには極力食べさせないようにしよう」と避けるための情報を集めるようになりました。自分の無知のせいで子どもの健康を損ねたくはないですもん。

 

昨日のNHKニュースで原発再稼動についての街頭インタビューがあり、その中で「僕は賛成ですね。これから貴重なエネルギーになってくると思いますし、まぁ、大事故の可能性はありますが、しっかり注意すれば大丈夫です」と言ってる青年がいる一方で「反対です。被災者なんですよ、仙台出身なんで。なので出来るだけ原子力は無くしてほしいなと思っている」と言ってる女性がいました。

震災を直接経験したかどうかで意見が違うのは当然でしょう。

でも、テレビや新聞で見聞きするのではなく、自分自身が原発事故で被災していたら、賛成していた青年も「しっかり注意すれば大丈夫」だなんて言えないと思うんですよね。

本当は事故が起こる前に私たちはもっと真剣に原発の危険性を知り、考えるべきだったのに、取り返しの付かない原発事故は起こってしまいました。1000日経っても反省と後悔でいっぱいです。

「覆水盆に返らず」

同じ過ちは繰り返してはいけない。

再びあんな事故が起こってから実体験で知るのではなく、過去の過ちから知れば故郷を奪われるなんて経験をしなくて済む。

だから、まずは「知ること」

 

で、その「知る権利」を脅かす危険性のある特定秘密保護法には、私はやっぱり反対です。

 

安部独裁政権

かつて、瓦礫広域処理の反対運動に参加していた頃、ネットでもリアルでもいろんな方にいろんなことを言われたもんです。

放射性物質を含む瓦礫の拡散というのは当時も今も反対の考えに変わりはないんですが、賛成する方の気持ちを真っ向否定ってわけではないんです。広域処理を主導している方は補助金目当てだとしても、それに賛成している方の多くは被災地を助けたいという純粋な気持ちであっただろうし、その点については広域処理反対の方も実は同じで、問題なのは瓦礫焼却によってもたらされる二次汚染と瓦礫処理だけで復興ができるわけではないという点。だから反対していた方々は放射性物質の汚染拡大を最小限にし、予算やマンパワーをより効果的に復興へ活用する方法を一生懸命調べ、考え、提案し、広域処理がいかに危険で予算の無駄遣いであるかを知った方はなぜ反対しているのかに理解もしてくれました。それでも世間的には広域処理反対は賛否どちらも声を出さない人を除けば少数派だったように思います。バグフィルターで99.99%除去できるというマスコミも巻き込んだ安全神話が功を奏したという感じでしょうか(実際は99.99%どころか30%も除去できればいい方なんだけど)。そして、全国各地で瓦礫広域処理反対運動が繰り広げられ、新潟市はなんとか阻止できたものの、その他の多くの地域で広域処理は強行されました。

少数とは言え、あれだけの民意を無視して強行した瓦礫広域処理。東京や大阪でガンガン燃やしたおかげで被災地の瓦礫は相当量処理が進んだかと思うのですが、震災から1000日経って未だ多くの方が仮設暮らしを強いられてるのはなんででしょう?広域処理を進めていた方は瓦礫が片付けば復興が飛躍的にスピードアップするって言ってたような気がするのですが。

 

現在、いくつかの原発で新基準の適合性審査が行われています(誤解してる方が多いので補足ですが、審査されているのは「安全審査」ではなく新基準の「適合性検査」で、文字通り基準に沿っているかを審査してるだけで安全性を審査しているわけではないので審査をパスしても安全が保証・担保されるわけではありません)。審査が終われば当然ながら再稼動という話に進むと思いますが、私はもちろん再稼動には反対だし、早期の原発ゼロを希望しています。現状で国民の多くも脱原発を希望していますよね?一時期、総理官邸前では大規模な原発再稼動反対運動が繰り広げられていたし、大飯原発再稼動の時にはゲート前に多くの市民が駆けつけました。しかし現政府は審査が終わった原発は順次再稼動させる方針で、民意とは逆の方向を向いています。

ところで再稼動を強行した大飯原発も停止し、日本で稼動してる原発は一基も無い、つまり原発ゼロ状態の現状で日本の電力事情はどれだけ不安定になってるのでしょう。2年前はあれだけ節電が呼びかけられていたのに、このクリスマスシーズンには煌々と過剰とも思えるイルミネーションが輝いて、昨日の国際宇宙ステーションからの中継でも都市部は眩いばかりの明かりが点ってましたが、もう節電は必要ないんですかね?これでもまだ再稼動を強行します?

 

そして特定秘密保護法。国民の多くが反対または慎重審議を求め、各業界からも反対声明が出されるなど、世論では賛成が圧倒的少数かと私は感じていますが、今日の参議院特別委員会のネット中継で見た最後のあの強行採決には開いた口が塞がりません。これだけの民意を完全に無視し、議会政治のモラルも無い最低最悪の採決はもはや民主主義の崩壊が始まったと言ったら言い過ぎでしょうか。

昨年の衆院選、そして今年の参院選で自民党に投票した方もこの特定秘密保護法にまで諸手を挙げて賛成という方は少ないでしょう。そもそも衆院選でも参院選でも特秘法なんて全然争点になってません。なのに自民党はまるで国民から全権委任されたかのようにやりたい放題。民意を汲むどころか、反対の声を上げる国民をテロ呼ばわりです。

今年の夏、麻生太郎元総理は都内で開かれた会合で「ナチス政権下のドイツでは、憲法は、ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わってナチス憲法に変わっていたんですよ。誰も気づかないで変わった。あの手口、学んだらどうかね」と発言しています。今にして思えばこの発言は今回の特秘法強行採決、そしてこれから安部政権が進む先を暗示していたのかもしれません。

民意も無視、野党も無視、国会運営も無視、政府に歯向かう国民はテロリスト、秘密を探る者は逮捕。

安部独裁政権の完成です。

このまま国民不在で戦争のできる国をトリモロスのでしょうか。

 

この記事を書いてる時点ではまだ参議院本会議での特秘法審議は始まっていないようです。昨日も朝までやってたそうですから今夜もどうなるかわかりません。ネット住民が寝静まった頃を見計らってまた強行採決になるのかも。

今まであまり関心を持ってこなかった、声を上げてこなかった方々も今回ばかりは無関心でいられませんよ。これは国民と安部政権との戦争です。これで負けると国民主権の民主主義は終わります。

おっと、こんな記事書いてるとそのうち私も逮捕されちゃうかも。

 

・・・・・ところで麻生さん、ナチスに学ぶにしてもナチスって最後にどうなったんでしたっけ?

 

1000 days

今日で東日本大震災から1000日だそうです。

1000日経っても、被災地復興は遅々として進まず、震災で引き起こされた原発事故も収束の目処は立っていません。

 

テレビのニュースや新聞・ネットでは連日のように特定秘密保護法案の事が報じられています。

今日も急遽決められた埼玉での公聴会があり、私もツイキャスの中継をちょっと見させてもらいましたが、会場の外では市民が退去押し寄せて反対の声を上げているのと対照的に、公聴会は「やりました」というポーズだけの中身の薄い内容。

連日の報道で、この法案に関心の薄い方でも、国民の多くは反対もしくは慎重審議を望んでいるのは感じると思います。

なのに自民党はその民意をほぼ無視してこの法案を拙速に可決させようとし、ネットからは今夜にも強行に可決されるなんてウワサも聞こえてきます。

 

なぜこの法案をこんなにも急ぐのでしょう。

そのスピードで他にやるべきことがあるはずなのに。

1000日間もの長い間、生活に困っている、子どもの健康に不安を抱えている、将来が見えない、そういう方々を放っておいたまま。

 

特定秘密保護法案を担当する森雅子議員は「(特定秘密保護法案は)原発事故を抱える本県(福島県)にこそ必要な法案」と言いました。

私はそうは思いません。

福島県のほか、被災地に必要なのは一日も早い復興と全ての被災者への充分な支援・補償ではないでしょうか。

SPEEDI情報を隠され、無用な被曝を強いられた方にしてみれば、次にまた福島第一原発でトラブルが起きた時に必要な情報が隠されるかもしれない特定秘密保護法案など、必要どころかあっては困る法案ではないでしょうか。

 

震災から1000日。

この国はなにをやってるのでしょう。

私たちは今、なにをするべきなのでしょう。

 

1000日経っても、脳裏にはあの日の光景が焼きついています。

 

石破発言から見えてくるもの

先週、自民党・石破幹事長のブログでの「デモはテロ」発言。

予想通りネットからマスコミからフルボッコで訂正・謝罪に追い込まれました。

しかし、この発言については「テロと本質的に変わらない」を「本来あるべき民主主義の手法とは異なるように思います」と訂正しただけで発言事態を撤回してはおらず謝罪も形式的なもので、国民の大多数が反対もしくは懐疑的な特秘法の強行採決という国民にしてみればそれこそ民主主義の手法を異なる政治テロについては完全スルーです。

石破幹事長はかつての徴兵制発言などのように以前からついホンネをポロッと言っちゃうところがあって、今回もそのパターンなんだと思います。

ま、今回はポロッとしちゃうところが悪かったですね。

 

しかし、それよりも気にしなければいけないのは、上っ面とは別に心の奥底でこういうことを思ってる人たちがこの国の政権与党であり、この国を動かしているということ。

TPP参加も、

消費増税も、

原発再稼動も、

特定秘密保護法案も、

高線量地域に住民を戻そうとするのも、

普天間を辺野古に移設しようとするのも、

みーんな「大声上げてデモする国民はテロリスト」と思ってる人たちが決めている。

この人たちがテロリストと見ている国民に優しい政策をすると思います?

 

特定秘密保護法案が参議院を通過しちゃったら、国民が大声上げて異を唱えるものは何でも秘密にされちゃうかもしれません。