ネットワークでつくる放射能汚染地図

初回放送をうっかり見逃していたETV特集「ネットワークでつくる放射能汚染地図~福島原発事故から2か月~」。
再放送を録画してようやく見ることができました。

なんと言いますか・・・・・一言で言えば切ないです。

今も多くの方が被災地復興にがんばっているというのに、
作業員が被曝に晒されながら原発収束に向けてがんばっているのに、
この国の行政は人の命を救うどころかその逆をやっている。

せっかく線量測っているのに地名を伏せて公表したって意味ないでしょう。
パニックを起こさないためにって言うけど、例えパニックになったとしても一人でも多くの人を1秒でも早く避難させる方が重要でしょう。
目的はパニック抑制ではなく人命救助であるはず。

何をやっているんでしょう、この国は・・・・・。

まだ見ていない方は5月28日(土)の午後3時からまた再放送されるそうなのでぜひ見てください。
また、公式じゃないようなので削除されるかもしれませんがYouTubeでもアップされていたので紹介しておきます。

ネットワ―クで作る放射能汚染地図~福島原発事故から2ヶ月~(※動画は削除されました)

ちなみに最後に追いかけていた「パンダ」はその後保護されたという話です。

上関原発

中国電力が計画中している山口県の上関原子力発電所について、山口県の二井知事が予定地の公有水面埋め立て免許延長を認めない方向で検討に入ったと発表がありました。

上関原発と言えば前に紹介した、いしだ壱成さんのブログ(今だからみんなで考えたいこと。|いしだ壱成オフィシャルブログ)でも取り上げられていたあの原発です。

工事自体は既に着工はしているものの、反対派の努力と福島第一原発事故後の工事停止要請のおかげでほとんど進んでいないそうで、今回の山口県知事の表明によって来年10月に埋め立て免許が失効を待たずに上関原発計画は事実上頓挫することになり、これで瀬戸内海の美しい自然が守られる可能性がグンと高くなりました。

恐らく推進派は先日の管総理による浜岡原発停止要請の時と同じように「根拠は何だ」「議論が足りない」「一方的」などとわめくことと思われますが、福島第一原発事故を経験してしまった今では少なくとも新設・建設中の原発については白紙に戻すべきで、二井知事の英断は評価に値すると思っています。例え人気取りであったとしても、です。

それに対して管総理。せっかく浜岡原発停止で私の中での株が上がったってのに昨日の会見で原発推進を表明しちゃって、聞いたこっちはガッカリですよ。「安全性が確認されれば稼働を認めていく」って、原発に安全性なんてまるでないのは福島でよくわかったはずでしょうが。

そもそも放射性廃棄物の処分方法が決まってないのに原発作るなんて言語道断。危険とわかっているものの安全性確認なんかに時間やコストをかけるより、再生可能エネルギーの促進や放射性廃棄物の安全な処理方法(埋めるとかじゃなく)に力を注いだ方が、それがやがて世界をリードする国益に繋がるっていう方向に考えられないんでしょうかね?

国の長より地方自治体の長の方がマトモってことなんでしょうかねぇ。

泉田知事にも早いとこ力強い方向性を示してもらいたいものです。

実は地震直後から1~3号機がメルトダウンしてたとか、

計画停電は実際には必要ない原発必要論喚起キャンペーンだったとか、

汚染水放出はアメリカからの要請だったとか、

次から次へとよくもまぁボロボロ出てくるもんですな。

この国、言ってるコトとやってるコトがメチャクチャですよ。

せっかく浜岡原発止めたってのにこの前もフランケン岡田が建設中の大間原発や東通原発は進めるべきだみたいな発言してるし、代替エネルギーが確保できるまであるものを動かすのはまだ理解できなくもないけど、これから作るまだできていないものは即凍結させなきゃアカンでしょ。こんだけ痛い思いしてるのにまだわからんのかね。そこまで言うならこの前の視察の時に防護服でガッチリ固めて手袋したまま素手の相手と握手したのはどういうつもりだったわけ?

国民の誰もが、いや世界中が、今は何をして何を発信するべきなのかわかっているのに、政治家も東電もナントカ保安院も保身と責任逃ればかりでまるっきりアンポンタン。野党もツッコミネタばかりでまるで役立たず。

そんなに国民の支持が欲しいなら簡単なことですよ。
一人でも多くの国民の命・健康を守り、安心して暮らせる安全な社会を実現する。
これしかない。

そのためにはどうすればいいのか。
野党も与党も関係ない。
今こそ政治家としての志の高さが試されている時だと自覚してほしい。

それともこんな役立たずに期待すること自体が無駄なんでしょうか・・・・。

メルトダウン

ついに東電が福島第一原発1号機でメルトダウン(炉心溶融)が起きてることを認めたことで昨日からWeb上でもその件についての発信が目立っています。

ただ、メルトダウンが起きてると言っても実際に炉内で何が起きてどんな状況にあるのかは誰もわからないだたの推測でしかないわけで、具体的に今後どのような対策が必要なのかもわからないし、注入した水がどこから漏れてどこへ流れているのかもわからないし、温度は低い状態でただちに危険な状態にはならないとか相変わらずのコメントしてるし、事故直後からメルトダウンを指摘してた人たちとメルトダウンはないと言い張ってた人たちで実にならない言い争いしてるし、結局この先どうすりゃいいのよって不安ばかりが増長されていきます。

一方で今日から中部電力・浜岡原発4号機の原子炉停止作業が始まり、明日からは残る5号機も停止作業に入って浜岡は全面停止となる見通しですが、日本にはまだまだ稼働中の原発がたくさんあり、それらは今も福島同様の事態に陥る危険性を持ち続け、捨て場のない核廃棄物を生み続けているわけです。

もうこんな不安の中で生活していくのはイヤですよ。
最悪、もう40年も生きた私は死んでもそんなに後悔はないです(いやもちろん死にたくなんてないですよ)。
しかし何の罪もない未来ある子供たちに放射能に汚染された環境と孫の代でもまだ終わらない核廃棄物を押し付けるなんて許されることじゃない。

日本全体がメルトダウンしてしまう前に、全ての原発がなくなることを願います。

浜岡原発停止へ

昨夜、管総理が中部電力浜岡原子力発電所の運転停止要請を発表し、突然の発表に当初は戸惑っていた中部電力や地元自治体の長も今日には受け入れる姿勢を示したことで浜岡原発は全炉停止となる見通しになりました。

唐突な停止要請は地元や推進派にとってはまさに寝耳に水で、停止要請までの議論が足りないんじゃないかとか、今止めたら夏場の電力はどうするんだとか、否定的な意見も当然のことながら多いわけですが、浜岡原発は以前から「世界で最も危険な原発」と言われてきたし、今後30年以内にM8クラスが起こる確率が87%ということは明日地震が起きてもおかしくない状況なわけで、原発は止めても即安全とならないことは福島第一原発事故で学んだのですから、また福島のような惨事が起こる前に浜岡を停止するという判断は妥当ではないかと思います。

できることなら安全対策が完了するまでと言わずこのまま廃炉に持っていくことが望ましく、きっと今後は浜岡原発の廃炉、そして全国的な脱原発への流れにシフトしていくんじゃないかと期待を込めて願います。支持率回復とか退陣要求回避とか国民の人気取りとか言われてますけど、人間が人間らしく安全に暮らせる社会への第一歩と思えば今回の判断は素直に喜ばしいことと受け止めたいですね。

柏崎刈羽原発も早めに停止しましょう。