ピュアスポーツ

連日熱戦が繰り広げられている冬季オリンピック。

喜びあり、涙あり、悔しさありと、様々なドラマがありますね。

中でもスノーボード・ハーフパイプの平野歩夢選手の金メダルには新潟県民も大興奮。知り合いでもないし会ったこともないのに同郷というだけで勝手に盛り上がってるんですけど、まぁそこは大目に見ていただきたい。新潟市にもスケートボードパークができるみたいで、スノボもスケボーも更に盛り上がって平野選手に続くホープが出てくるといいですね。

 

一方で、選手に対するバッシングなどが目につくオリンピックでもあります。

 

スキージャンプのスーツで失格になった高梨選手はその責任からインスタに真っ黒な画像と謝罪の言葉を投稿。

なんかねぇ、こんな投稿をしなきゃいけないのかって私は切なくなりますよ。

スーツに関しては判定基準がこれまでと違うなど高梨選手に限らず異議が出ているようですし、そもそもそこは高梨選手の責任なのか?と疑問に思います。10代からトップ選手として活躍してきた彼女だけに常に成績を求められてきて、少しでも不振だと叩かれて、しまいには競技と関係なくメイクをしたことに対しても叩かれてしまう。オリンピックに出る選手の中でも期待度が高い選手ですから、結果が出なければ周囲の落胆も大きいとは思いますけど、そんな周りからの重圧に耐えながら結果を出し続けてきたこと自体が奇跡みたいなもんなんですから、もっと暖かく見守ってあげることができないのかって思います。

年頃の女性がメイクしちゃダメなんすか?

 

フィギュアでドーピング疑惑が出たロシアのワリエワ選手。ショートでトップに立ったのにフリーではミス連発でメダルを逃し、演技終了直後にコーチに責められていた姿は何ともやるせなかった。ドーピングについては事実を明らかにしてもらって、しかるべき対処がされるのでしょうが、仮にドーピングが事実ならどんな理由であれ15歳の子どもにそんなことさせるべきじゃないと思うし、それが世界トップレベルの実力を持つ選手であっても今回の件で世界中から向けられた疑惑の目に耐えなければいけないというのは相当にキツいはず。大人でも精神的に追い詰められてしまうでしょう。

豆腐メンタルな私なんて絶対耐えられないですよ。

勝つ事が求められて、それに応えるのがプロスポーツ選手であることは承知してますけど、それがあまりにも度が過ぎてしまっているように思えてなりません。

 

もっとピュアに競技できないものですかね?

 

平野選手のハーフパイプを見ていて、2回目の判定に多くの人が疑問を抱きました。3回目で逆転優勝したからドラマチックになりましたけど、あれでまた3回目の判定がおかしくて銀になったら相当言われてるはずですよね。2大会連続銀メダルで、その時点で充分スゴい快挙なのに3連続で銀だと叩かれ、金メダルだったらさすが平野!と持ち上げられる。ご本人は大変だなぁと思いますよ。金でも銀でもメダル獲れなかったとしても、あのステージに立てるだけで充分スゴい事なんですよ?

平野選手にとっても憧れの存在だったハーフパイプのレジェンド、ショーン・ホワイト選手。今大会での引退を表明したラストランで表彰台には届かず世代交代だと散々言われてましたけど、ずっと世界をリードし続けて35歳になってなお現役であの滑りができるって時点でかなりスゴいことだし、それをわかっている他の選手や観客からはリスペクトの拍手が沸き起こりました。

 

今回のオリンピックは中国の人権侵害による外交的ボイコットとかコロナ過での開催の良し悪しとか競技以外でもいろいろ問題がある中での開催で、それ以前にオリンピックの過度な商業化など問題視もされていて、正すべき点もきっと多い事と思います。

しかし、

国境も人種も世代も越えて正々堂々と戦う。それこそがスポーツの基本。

 

真っ黒な画像ではなく、選手を叱責する言葉ではなく、お互いの健闘をたたえ合いハグする選手の姿が見たいものです。