政治家のネット活用法を考える

ON AIR

昨日は政治家さんのTwitterとFacebookの活用法について書きましたが、今日は映像コンテンツについてです。

昨日と同じく「候補者の政策・主義主張をいかに多くの有権者に知ってもらうか」という点で考えた時、非常に便利なツールとなるのが映像配信です。

ホームページやブログで文字として書くのももちろん重要ですが、同じ主張でも文字を目で追うのと肉声を通して聞くのとではこれがまた違った印象だったりするもので、映像配信のわかりやすい例で言えばいつぞやの細川・小泉コンビの街頭演説が代表的でしょう。特に小泉さんはああいう場でこそ真価を発揮する方なので、当時配信されていた映像の視聴数もかなりの数になっていました。また、街頭演説や講演会などに諸事情で足を運べない人にとっても中継または録画で見れるというのはメリットが大きいです。

政治家を目指す方なら人前で話すのはそこそこ自信があると思いますので、これを利用しない手はありません。

映像配信のツールとして代表的なものと言えばまずはYou Tubeがあります。その他にもUSTREAM、ニコニコ動画、ツイキャスなど、様々なサービスがあり、それぞれ微妙に特徴が異なります。

一番手軽なものとしてはツイキャスで街頭演説の生中継でしょうか。特別な機材がなくてもスマフォがあればすぐに配信でき、SNSとの親和性も高いので、各地を転々と移動する街頭演説でゲリラ配信するにはもってこいのツールです。ただ、回線状況によっては途切れたり途中で落ちちゃったり不安定な面もあるので、ツイキャスとは別にビデオカメラで録画しておくのも後々のためには必要となってくるでしょう。

で、録画した動画素材があるならYou Tube(じゃなくてもいいんですが)にアップしましょう。その時のポイントとしては「できるだけ編集すること」です。演説が始まるまでの準備中とか途中の休憩とか、主張部分と無関係な見る人が「待ち」になる時間は極力編集でカットするべき。一定時間動画を視聴するというのは見る人にとって音楽を聴くとか文字を読むよりもハードルが高い作業なので、ダラダラと長い時間見せるよりもできるだけ短時間で効率よく内容を把握できるようにする配慮が欠かせません。質疑応答での受け答えの「間」とかも可能ならカットした方がいいでしょう。編集は特別凝ったものでなくてもブツ切りして繋ぐ程度で充分。街頭演説と同じく大事なのはテンポです。

あと、ここからは映像にプラスアルファの部分になるのですが、案外効果的なのが「文字起こし」です。要はしゃべった内容をテキスト化するということですね。大事な会見や演説で文字起こししてくれてる方を度々目にしますが、映像はどうしてもその間画面を見続けなければいけないので、その時間がない、要点・結論だけ知りたい、などの場合には非常に便利。また、ホームページやブログにそれを載せれば検索経由で見てもらえるチャンスも増えます。ただ、唯一かつ最大の難点は「めんどくさい」ってことですかね(笑)。

 

で、WebとSNSと映像配信を組み合わせてまとめてみると、

前日にWeb・SNSで街頭演説予定の告知→街頭演説→ツイキャスで生中継・Twitterで拡散→録画した動画を編集してYouTubeにアップ→ホームページ・ブログでYouTube動画の埋め込み&文字起こしを公開

こんなフローが理想的でしょうか。

 

政治家さんというと若い方でも30代前半、多くは40代以上の中高年。パソコンとかインターネットが苦手って方もきっと多いですよね。これを読んでも「自分にはムリ!」と思うかもしれません。でも、別にご本人が直々にやらなくてもいいんです。周りにそういうのに詳しいスタッフがいれば任せればいいし、逆にそういうスタッフがいないならぜひ自分の右腕に加えてください。強力なツールを持ってるか持っていないかはこれからのネット選挙を戦う上で大きな差となります。

大きな政党の推薦もらってるとか、地元に支持基盤があるとかで、あぐらをかいてるとネットを駆使する新しい世代に足元すくわれますよ~。