反対するワケ

車検に出してたFITが上がってきたとのことで、引き取りついでに行きたくてもなかなか行けなかった市役所前に行ってきました。
(Yさん、画像お借りしました<(_ _)>)

毎日続けられている皆さんには頭の下がる思いで、また、署名に足を止めてくださった方々には心より感謝です。

一方で私らに対して「自分がその立場だったらどう思うんだ!」と詰め寄ってくる方もいらっしゃいます。

この方の気持ち、当然瓦礫焼却に反対してる人たちも重々承知です。

瓦礫で被災地が困っているのなら助け合うのが当然で、これこそ震災直後に世界から称賛された日本人の絆。

瓦礫受け入れに反対してる人たちを見れば非国民のように感じるでしょう。

 

私個人は基本的に広域処理自体には反対していません。

ただしそれには「放射性物質を含む有害物質が焼却によって漏れることがなく、焼却灰も使用済み核燃料と同等に厳重に管理される」ならという大前提があれば、です。

焼却で放射性物質が100%回収されるならそれはすなわち除染にもなるわけで、燃やせるものはどんどん燃やし、放射性物質をどんどん濃縮させ、1ヵ所に集めて集中管理すれば瓦礫処理と除染が同時にできる正に一石二鳥。これであれば私は広域処理には反対しませんし、わざわざ遠い北九州に運ぶくらいなら距離的に近い新潟でもっと積極的に受け入れて時間や費用の効率を上げるべきと思います。

しかし実際には焼却で放射性物質は漏れる。

昨日の記事で説明会における中山議員のプレゼンの一部を紹介しましたが、バグフィルターの99.99%は眉唾で、島田市での60%ほど低くはないにしても、何割かは漏れることは確実です。

事実、既に瓦礫焼却を行っている自治体で100%除去できているところは1つもありません。

これは放射性物質かその他の有害物質かわかりませんが、焼却場周辺では焼却を始めた途端に鼻血を出したり目や喉が痛くなったりする例が多発してるし、焼却灰を運ぶトラックの通る道端でも高ベクレルが検出されているし、北九州では原発事故の影響がほとんどないのに0.58μSv/hなんて高線量が測定されてるし、仙台でも瓦礫焼却によって通常の4000倍ものアスベストが放出されてるし(当然放射性物質も漏れていると考えられる)、広域処理によってむしろ汚染が拡大されているのが現状なんです。

さらに放射線被曝の影響はすぐに出るものばかりではなく、むしろ数年・数十年経ってから表れるもの。低線量被曝によってどれだけリスクが増すのかはまだ不明な点が多いのですが、チェルノブイリで事故から26年の間に起きてきた現実を見ればわずかでも過小評価するべきではないし、阪神淡路大震災でも震災から26年も経った今ごろ瓦礫から飛散したアスベストによる中皮腫が発症したりしているんです。

被災地でも広域処理でも瓦礫は燃やしちゃいけない。集めて埋めるくらいしか対策はできないんです。

これらを知れば、闇雲に瓦礫受け入れ賛成!とはならないでしょう。

また、テレビや新聞では山積みになった瓦礫の写真がデカデカと映され、あの山が片付かないことには復興がままならないと報じられており、確かにあの瓦礫の山はなんとかしなければいけないのですが、実際に広域処理に回されるのは瓦礫総量の2割未満で、あの山のほとんどは現地処理される瓦礫であって、全国で広域処理を進めてもあの山がなくなるわけではないんです。

ならば2割未満を健康リスクを冒してまで広域処理するより、8割をなんとかできるように人や技術や資金を被災地に回す方がよっぽど急務。

残念ながらこういう側面は報道ではほとんど報じられません。

そして政府によるメディアコントロールで「復興は広域処理ありき」のようなイメージが植えつけられていきます。

 

市役所前で詰め寄ってきた方もこういった隠された事実を知れば私たちが反対してることにある程度理解を示してくれるのではないかと思っています。

それでも「将来自分の子供が病気になっても構わないから瓦礫を燃やせ!」という方、いらっしゃいます?

一度汚染されたら元に戻すのがどれだけ難しいかは今回の原発事故で思い知ったはず。

自分たちさえ助かればそれでいい、ではないんです。

これ以上、日本に汚染を拡大させてはいけません。

 

※ここに書いたことは私の個人的な考えで、瓦礫受け入れに反対している皆さんの総意ということではありませんのでご了承ください。