中国依存脱却へ

最近レアアースと同様に海外依存が問題になっている漢方薬の原料となる薬用植物。日本はそのほとんどを海外、特に中国からの輸入に頼っており、輸出制限や価格高騰など外的要因に振り回されて安定確保が難しいというのが現状です。

そこへ今朝のめざましテレビで見たニュース。大手ゼネコンの鹿島が薬用植物「甘草(かんぞう)」の人工栽培に成功したって言うじゃないですか(発表自体はけっこー前らしい)。鹿島の人工栽培技術では、栽培方法は最近話題の水耕栽培を採用し、通常は4年ほどかかる収穫期間を1~1年半程度に短縮。水耕栽培は飲食店内や空いてる工場等で野菜の栽培が進んでいますが、それと同様に甘草も安定した栽培が可能になると言うのです。

水耕栽培はその技術はすごいけれどコストの面でかなり限られた用途に限定され、それこそ今までの屋外で野菜を作っていた農家が水耕栽培にシフトしていくなんてのは到底ムリじゃないかと思っていましたが、国内で生産していない薬用植物ならその可能性もゼロではないかも?って気がします。中国国内でも富裕層の増加によって漢方薬のニーズが高まってるそうですから、今までは薬用植物の輸出国であった中国がいずれ輸入国に、日本が輸入国から輸出国へと逆転する可能性もあります。TPPだのEPAだので日本の農業がこれから転換期を迎えるかもしれないこの時期に、新たな日本の農業の方向性を示す材料になるかもしれませんね。

・・・・・この技術が中国にコピーされなければだけど。

それにしても水耕栽培で薬用植物の栽培だなんて、鹿島も建設業が頭打ちの中でただ指をくわえてただけじゃなかったんですね。

すごいよ鹿島。中国に負けるな。