スケボー熱が居場所を奪う

スケートボード

今日は午前中にスケートボード男子パークの予選があり、新潟県民としては応援せずにはいられない平野歩夢選手が登場、熱い滑りを披露するも惜しくも予選敗退となってしまいました。いやいや、結果はどうでもいいですよ・・・とまでは言わないですけど、何より選手みんながコロナに感染せずに無事に競技を終えられれば私は充分だと思ってますし、まだ若い平野選手は夏も冬もまだまだこれから活躍していくでしょうから、この先に期待です。

で、今回の東京オリンピックでスケボーが注目を集めたことで、巷でもスケボー人気が高まってるんだそうです。スクールやパークは連日賑わい、大人も子どもも一生懸命練習に励んでいるんだとか。

ま、それはいいです。

問題は街中でスケボーする人たちまで増えているということ。

元々ストリート色の強いスポーツで、決められたコースやセクションではなく街中にある様々なものを使って高度な技を魅せる、そういうところにカッコ良さがあるのはすごーくよくわかります。私の好きなケン・ブロックのドリフトもクローズドのサーキットではなく、街中だったり本来クルマが走るもんじゃないところで走らせるからカッコいいわけで、そこが最大の魅せ所であり、それと本筋は同じです。

しかしですねー、ケン・ブロックの映像は街中であっても人が入らないように規制して、何度も何度もトライを繰り返してようやく成功した1シーンを繋ぎ合わせて1本の動画に仕上げてるんであって、何の許可もナシにいきなり街中でドリフトしてるわけじゃありません。ムチャクチャなことしてるようでいて、ちゃんとルールは守ってるわけです。

かつて、私がまだ10代だった頃、当時はクルマでもバイクでも走り屋と呼ばれる人たちがいっぱいいて、一般公道の峠道を我物顔で暴走しまくっていた時代でした。もちろん当時でもそれが許されていたわけではなく非合法な行為です。それを繰り返していくうちに、この道は進入禁止、この駐車場に集まるのは禁止・・・と、どんどん制限を受けて結果的に淘汰されてしまいました。

最近はイベントなんかでもそうですね。音がうるさい、ゴミが散乱してる、ガラの悪い連中が集まる、会場周辺の住民にとっては迷惑でしかないイベントが多く行われたことで会場が借りれなくなり、静かなカーショーイベントすら開催しにくい時代になってしまいました。

つまり、人に迷惑をかける行為は必ず規制され、結果的に自分たちの居場所を失うことになるのです。

私は普段行かないので見てはいませんけど、新潟駅の南口にはスケボーする人が以前から多く、一応禁止になってはいるらしいのですが、この夏は以前にも増して人が増えているという話を聞きました。南口を歩く人からは「危ない」という声も聞かれます。元々禁止されている場所でスケボーしていれば、この先はもっと厳しく規制されることは容易に想像できます。セクションになりそうなモノにスケボーができないような処置がされている場所もあると聞きますし、物理的に滑れなくするだけでなく、条例で罰則が設けられる可能性だって充分ありえます。

クルマやバイクで思いっきり走りたければサーキットに行くのが一番です。必要な安全装備をして、サーキットのルールを守れば、公道ではメチャ危険なレベルの走りでも断然安全に走ることができるし、何よりそれを目的としている場所ですから誰にも迷惑かけません。

スケボーができる施設というのは現時点ではまだ限られると思いますが、ニーズが高まれば必ず増えていきます。ルールを守らない無法者がやるスポーツだなんて不名誉なレッテル貼られないように、自分たちが楽しめる場所を失わないために、スケボーが健全に広まっていけるように、自覚を持って楽しむようにしましょうね。