原発事故と鼻血

気付けばすっかり大騒ぎになっている「美味しんぼ」の鼻血ネタ。

ネットだけで済んでればよかったものを、国会議員や自治体の長まで首を突っ込み、更には新聞・テレビでも取り上げられて、その事実を「無かったことにしたい」と火消しに躍起になっている連中自ら火に油を注いでいる始末。

鼻血の件については以下も参考にどうぞ。

<鼻血は風評被害だ?>環境省が異常な反応~いろいろまとめ~ 「如何に福島は危ないかを証明しているのは今の環境省」 – みんな楽しくHappy♡がいい♪
<実際に鼻血はあります!>えっ!?ヽ(ヽ゚ロ゚)!「放射線技師や宇宙飛行士は鼻血が止まらないことになる」~いろいろまとめ2~ – みんな楽しくHappy♡がいい♪
「美味しんぼ」の問題に関する個人的見解: きっこのブログ

私は自身や家族、日常的に接点のある友人・知人で鼻血を出したケースはありませんが、新潟市の震災瓦礫受入問題で説明会に参加した時には、福島から母子避難されたお母さんがお子さんが大量の鼻血を出してそこにいることに危機感を持って避難したということを涙ながらに話してたのを聞いてたし、山形が瓦礫焼却を始めてからお子さんが鼻血を出すようになったと新潟に避難された山形の焼却施設近くに住んでた方の話も聞いています。Twitterでもそれ系の方をフォローしてる方なら震災後からそういうツイートを日常的に目にしていたという方も多いでしょうし、私も数知れずそういうツイートを見ていたので、放射性物質による被曝と鼻血には因果関係があるんじゃないかと疑ってたし、チェルノブイリで伝えられている事象もいろいろ聞いていたから、だからこそ新潟市の瓦礫受け入れにも反対しました。

ある方によれば、α線核種とβ線核種のどっちがどっちだったか失念しちゃいましたが、どちらかが鼻の粘膜の表面を傷付け、どちらかがそこから中に入って中の細胞を傷付け、そのためにいつまでも鼻血が止まらないんだ、というようなことを話されてました。これについては私は専門じゃないので何とも判断できませんけど、まったくトンチンカンな話でもないのかなぁと思ってます。

で、政府を始めとして美味しんぼを叩いてる方々は「被曝と鼻血の因果関係はない」と言ってますが、私的には「因果関係がない」のではなく「因果関係があるか証明できない」だけで、証明できないから因果関係が「ない」と断定するのはちょっとどうなのと思ってます。事実、原発事故前には聞かれなかった様々な健康被害が事故後に顕著に聞かれるようになったのですから、証明はできなくても状況証拠としてその可能性は高いと疑うのが自然ではないかと。

まぁ、それでも鼻血の原因は被曝じゃないと思いたい方はそれは個人の自由なわけだし、被曝が原因だと思うのも個人の自由。それをフィクションであるマンガを国ぐるみでバッシングするのは「そう思われると困る」からこそ必死なわけで、民主党政権時にあれだけ国会で言及していた自民党議員にいたっては完全に自己矛盾でメチャクチャです。

で、今回の鼻血の件に限らず、例えば食品の産地を気にすることも、震災瓦礫広域処理に反対するのも、汚染地から移住するのも、被曝の危険性を訴えるのも、汚染地にとってマイナスイメージとなることは全部バッシングの対象となっちゃうわけですが、それら全部が叩く矛先間違えてね?と思うのですよ。

叩く相手は美味しんぼではなく、そういう原因を作った東京電力、事故時に適切な対応を取らなかった民主党、政権交代後も不適切な対応を取り続け、事故前から原発を推進してきた自民党、そっちじゃないですかねぇ?