争点

衆議院選挙戦が始まり、各党の党首や候補者は全国各地で街頭演説やらテレビ出演やら大忙しのようです。

今回の選挙では、原発・消費税・TPP・景気対策・外交問題など争点が多く、また、政党がくっついたり新しくできたり党員が鞍替えしたりと慌ただしく、誰を・どの政党を支持するのか決めかねている有権者も多いのではないでしょうか。

私もテレビや新聞、ネットなどでいろいろ見てはいますが、例えば原発一つにしても曖昧でどっちつかずな表現が多くてわかりにくい。まるで言葉遊びのような都合のいいワードの羅列とライバルの非難合戦はまぁ相変わらずと言えば相変わらずなんですけど、正直、見ててあんまり気持ちのいいものではありません。

脱原発を望む方々の期待の高い日本未来の党ですら再稼働に微妙な含みを持たせてたりして、日本未来の党は個人的には応援したい気持ちはあるんですが、イマイチ無条件全面支持!とまではならないのが現状。

選挙戦が始まったにもかかわらず言うこと変わってる方もいるみたいなので、3年前の夏と同じ轍を踏まないように慎重に見極めることが必要です。

で・・・・・・、

もちろん全てを見てるわけじゃないので私が知らないだけかもしれませんが、今回出馬してる候補者、そして各党の党首で「汚染地からの住民避難」「瓦礫広域処理の是非」「放射性物質汚染食品の流通」に触れているのが誰一人いないってのはどういうことかと。

景気対策も大事。
雇用も増やさなきゃいけない。
被災地の復興も進めなければならない。

でも、まずは未だに放射性物質を放出し続ける福島第一原発を収束させ、この原発事故で生命の危険にさらされている国民を救うのが何よりも優先させなきゃいけないことで、それをしないで景気だ雇用だ消費税だなんて話ではないと思うんですよね。

じゃあなぜそこに触れないかと言えば、触れることが自分たちにとってマイナスになるから。

3.11から初動を誤り、誤ったまま加害者である東電や原子力ムラを守り、そのツケを国民に押し付けてきた1年9ヵ月を今リセットしなければこの先の未来はありません。

でも、タブーに触れた候補者がいました。

先日、新党「今はひとり」を立ち上げ、自らも立候補した山本太郎です。

3.11以降、彼が脱原発運動や原発再稼働反対行動などに参加し、そのため芸能界を辞めざるを得ない状況に追い込まれたことなど、ネットをやってれば知ってる人も多いでしょう。

彼は新党立ち上げ会見やIWJのインタビューでこの国が抱える問題の本質をストレートに語りました。しかし、予想通りテレビも新聞もメディアは完全スルー。テレビや新聞しか情報源がない方は彼の出馬自体を知らないかもしれません。メディアが伝えないということは、彼の言葉がそれだけメディア(とつながる原子力ムラ)にとって国民に知られたくないことである証明です。

以下のリンクからIWJでの記者会見の録画が見れます。
全部で1時間20分近くもあるのでお時間のある時で結構です(でも視聴期間を過ぎると見れなくなるのでお早めに)ので、ぜひ彼の言葉を聞いてみてください。

IWJ Independent Web Journal|2012/12/01 自由報道協会主催 山本太郎氏(新党結成)記者会見

これを見て「こいつバカじゃね?」でもいいです。
見た方の中で一人でも二人でも「今の日本、マヂでヤバくね?」と気付いてくれれば彼も本望でしょう。

ここまで踏み込んで発言してるのは現時点で恐らく山本太郎ただ一人。

小沢一郎氏もそれに近い発言をしてるというウワサも聞いてますが私は確認してません。

昨日は福島県内で演説した党首が何人かいましたが、彼らは福島県民を前にして避難について一言でも触れましたか?

それに触れずに都合のいい話ばかり並べる候補を選んだら・・・・・。

自分たちを本当に守ってくれる政党はどこか、候補者は誰か、しっかり見極めたいと思います。