戦いの成果

まずは結果報告から。

明日27日に亀田清掃センターで、29日に新田清掃センターで予定されていた新潟市の震災瓦礫試験焼却は中止になりました。瓦礫の搬入も中止です。

今日の中止発表が一時的なものなのか、恒久的なものなのか、微妙さを残してはいますが、恐らく明日には篠田市長から何らかの発表があるかと思います。

 

・・・・・亀田から帰ってきた今でも夢じゃないかという気がしてなりません。

今日は昼間から市民有志のみなさんがなんとか試験焼却を中止させようと市役所や県庁を駆け回ってくれたのに篠田市長は相変わらず逃げ回って交渉のテーブルにつくことすらしてくれない中、夕方からは亀田清掃センター搬入口前で最後の抵抗。私もいても経ってもいられずに亀田に向いました。

正直、試験焼却の中止はムリだろうという諦めはありました。搬入口でも結局「最後の悪あがき」で終わり、北九州のように強行突破されるのだろうと思ってました。亀田に足を運んだ方々の中にもそういう想いがあった方もいらっしゃったかもしれません。

でもみんな必死でした。新潟を、農業を、子供たちを守ろうと必死に戦いました。冷たい雨の降る中寒さに耐えて必死に戦いました。瓦礫の入ったコンテナを積んだトラックの前に座り込んでいた地元のおじいちゃんは、2年前に大病を患い一度命を失いかけた自分は今日は死ぬ覚悟で来たとおっしゃっていました。必死故に時に声を荒げ、騒然となるシーンもしょっちゅうだったけど、暴力は一切ナシで戦いました。度々チェックするTwitterでも来れなかった皆さんがたくさんエールを送ってくれていました。

そして、みなさんの粘り強い交渉の結果、今回の試験焼却中止という副市長の言葉を引き出すことができました。

市役所前で声を上げていた頃はまだ暑かったのに、あれからすっかり季節は変わりました。あの頃からずっとこうなることを夢見ていたのに、いざ現実になるとやっぱりまだ夢を見ているよう。

でも、我々は勝った。

もしかしたら搬入口まで来たトラックを引き返させたのは新潟が初めてかもしれない。

これは大きな一歩だと思う。

篠田市長から正式な発表があるまで予断を許しませんが、今日のこの出来事は長岡・三条・柏崎・新発田の残り4市、そして既に受け入れている・受け入れようとしている他県にも大きな影響を与えるはず。

市民の力で瓦礫は止まる!!

今回の成果を得たのは亀田・新田両センター周辺自治会のみなさんの力が大きかったそうです。アクションを起こしてくださった地元のみなさん、ありがとうございます。

それと同時に、なかなか情報が行き届いていなかった自治会や私のような一般市民にも一生懸命情報発信し、問題提起してくださった市民有志のみなさんの多大なる尽力があってこそだったのも、これらの運動に参加したみんなは知っています。

一人一人の力は小さくても、みんなで団結すれば大きな力になる。そしてその力は動かないと思っていた大きな岩を動かした。

有志のみなさん、本当にありがとうございます。

私は有志のみなさんが用意したステージの端っこにちょこんとオマケ程度に乗っかるくらいしかできなかったけど、みなさんと少しでも関われたことは私にとって今後の大きな財産となります。

 

そして・・・・・

もちろん、新潟が止まったからってそれで終わりじゃありません。残り4市も絶対に止めなきゃいけないし、この流れを全国へ広がる大きな流れにしなきゃいけない。瓦礫以外でも亀田・新田では鉛や水銀の問題もまだ解決していない。それに、大槌町を始めとして本当に被災地復興の一助になる支援もしていかなければならない。

今日はゴールではなく、やっとスタートラインに立てただけ。

これからもがんばりましょう。