Osprey

飛行機マニアやミリタリーオタクでなくとも男の子はメカモノにときめくもので、子供の頃はクルマ・バイクに限らずタミヤのミリタリー系や戦車・戦闘機・戦艦などのプラモデルをよく作ったものです。

で、今話題の軍用機と言えばV-22オスプレイ。沖縄に配備予定の矢先に先日フロリダで事故を起こしてしまったあの機体です。

オスプレイはいわゆるVTOL機にカテゴライズされるわけですが、VTOL機と言えば何と言ってもメジャーなのはホーカー・シドレー・ハリアー。戦闘機なのに垂直離着陸ができるという夢のような飛行機に子供ながら「すげー!」と感激した私はもちろんホーカー・シドレー・ハリアーのプラモデルも作り、大人になったら小型のハリアー作って自宅で離着陸したいとバカな妄想をしていたものでした。

戦闘機は本来の目的が「敵の破壊」であったり「敵の殺傷」だったりするわけで、その本来の目的については賛同できるものではなく、その目的を否定するということは戦闘機の存在そのものを否定することにもなるわけではあるんですが、単純にメカとしての面ではVTOL機というのは非常に魅力的に映ります。

ジェットエンジンのハリアーに対してプロペラのオスプレイはメカ的に微妙に違い、目的も攻撃ではなく輸送や救助が主であることからハリアーと同列に扱うにはややムリがあるものの、軍用だけでなく例えば滑走路のない離島への定期便や災害時の救援活動など、平和利用の面ではハリアーよりVTOL機としての魅力を感じます。

ただ、いかんせん問題なのが完成度の低さ。試作段階から「未亡人製造機」などと呼ばれるほど事故が頻発し、先日のフロリダでの事故はタイミングが違えば沖縄配備後の日本国内で起きていたかもしれません。まして普天間基地周辺でこんな事故が起きたらとんでもない大参事になる可能性があります。

これでは沖縄の方々が反対するのもムリはありません。私もオスプレイの優位性を差し引いても完成度の低い機体を導入するのは時期尚早ではないかと思います。

先日の事故によって今後の導入計画は不透明になったわけですが、それ以前からもオスプレイの沖縄配備は反対されていたにもかかわらず民意を無視して推し進められていたことから、結局は「導入ありき」で配備する方向に動いていくような気がしてなりません。

なんだか・・・・・原発の再稼働と状況似てません?

いくら便利なものでも人命にかかわるものは慎重にならなきゃいけません。最初から結論ありきで話を進めても結局最後にはボロが出るだけ。ダメならダメで中止する決断も必要。

事故が起きてからでは遅いのは福島第一原発で充分思い知らされたはずではないでしょうか。