ウェブサイトのM&A

仕事柄、Web関連のサイト・ブログ・メルマガをよく見ますが、ここ最近は特に目新しい話題も無いようで、●●検索エンジンが赤字転落とか、リスティング広告の収益が下落とか、●●が▲▲を買収とか、●●が従業員のリストラを発表とか、およそサイト制作やSEO対策と直接関係ないようなネタでしのいでいる感があります。この前行われたYSTのアップデートもそれほど激しい動きも無かったようですしねぇ。

そんな中、最近やけに耳にするのがウェブサイトのM&A。つい最近もYahoo(だったかな?)のニュースで今後はウェブサイトM&A市場が急成長するみたいなのが出ていましたよね。
M&Aなんて聞くとなんだか今っぽい感じがしますが要はサイト売買のことで、それ自体は古くから行われていますし、そこまで大袈裟でなくてもドメイン売買なんかもよく行われていますよね。価値のあるサイトを売ることで売り手は利益を得て、実績のあるサイトを買うことで買い手は新しいビジネスへスピーディに参入できるなど、双方の思惑が合致すればメリットの大きいM&Aは今後拡大していくだろうとのこと。

そして本日、実際にウチにもウェブサイトM&Aの話が来ました。うーん、なんてタイムリー。
ま、以前にも似たような話は何件か来たことがあるんですけどね。

今回来た話の詳細は以下(一部伏せています)

●同サイトは、既にYahoo!での月間検索回数50万回以上のビッグキーワード「○○○○○○」で、検索結果1ページ目に上位表示されている。
●googleについては、2ヶ月後は上位表示される。
●08年12月末の時点で、月額80万円の広告売上を確認。
●09年1月末の時点で、月額120万円の広告売上を確認。
●2月末までに月額250万円までは確実に見込める模様。
●売却価格は完全売却の場合 20百万~30百万円(応相談)

どうです?買いたくなりました?

そのサイトのURLは秘密保持契約を結ばないと教えてくれないそうなんですが、その前に私はまったく興味が湧きません。

仮に月250万の広告売り上げを確保できれば年間3000万ですからサイト購入資金は1年でペイできる計算になります。交渉して2000万で購入できれば初年度から1000万の利益、翌年移行は成長しなくても現状維持さえすれば年間3000万の売り上げがほぼそのまま利益になります(発生する経費もたいしたことないでしょう)。これはバカでもわかる単純な話です。

ではなぜそんなおいしいサイトを手放すのか。
マトモな話なら新規ビジネスのための資金調達とかってコトもあるでしょうが、こういう話は大抵「その価値がない」又は「その価値があると見せかけている」パターンです。よくある情報商材と一緒ですね。情報商材と違うところがあるとすればその価格のケタでしょうか。ちなみにそのキーワードでYahoo検索1位のサイトは月額1200万の広告収入を得ているとのことで、それが本当かどうか私にはわかりませんが、そのサイトもそうなるという話ではありません。普通に考えたらそこまで育てたサイトなら誰かに売るよりもっと伸ばして月額250万を1200万にした方がずっとメリットが大きいハズです。でもそうしないのは売って現金にした方がいいからってコトですよね?

このアホな話に乗っかる人がいるのかどうかわかりませんけど、興味のある方は買ってみてはいかがでしょうか?

3件のコメント

  1. 怪しい話ですね~!以前からサイトのM&A的な話はありましたが、どれもマユツバなモノが多いですよね~!僕も以前の会社でそんな話を持ち込まれた事がありました。もちろん断りましたけどね!

    SEOとかで新しいネタはないんですが、情報交換も兼ねて今度またお話出来たらと思ってます。

  2. 先ほど営業さんからまた電話が来て「4月までには月額500万くらい見込める予定ですがいかがでしょうか?」とのこと。

    それなら尚のことそのまま運営してた方がいいじゃんっ!(笑)

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