ホームページは単価ではなく費用対効果

先日たまたま訪れたブログでホームページについて書かれている方がいらっしゃって、そこのコメ欄で「HPはいる・いらない」「費用は高い・安い」みたいなコトで盛り上がってらっしゃいました。

そこではどちらかと言えば「HPはなくてもいい」みたいな消極的な方が多かったように感じましたけど、そういう方々は恐らく「まだHPを持ったことがない」又は「HPを持ってるけどその効果を得られていない」のではないかと。

ウチのお客様も割合的にはHP作るのは初めての方が多く、ご相談頂く動機としても「そろそろHPぐらいないとマズイかな」という感じで、当然ながら最初はHPから利益を出せるとかお客様が増えるとかいう面への期待というのは実際薄かったりするようで(本来はそれが目的のハズなのですが)、そのコメ欄の方々とそう大差はないと思います。あ、HPを作ると決断したんですからその方々よりはるかに積極的ではありますが。

で、HPを作って運営してみると自分が想像していた以上の効果があって、そこで初めて「HPはあった方がいい派」へと変るわけですが、HPは単純に「ある・ない」ではなく「効果が得られるHPか否か」です。Web上に情報さえ載ってればなんでもいいわけじゃありません。繰り返しすぎていいかげん自分で飽きてきちゃってますけどHPは「作る」→「見せる」→「伝わる」のフローができていなければほとんど意味を成しませんし、業者も含めてそれが出来ているHPというのはホンの一握りです。皆さん作るだけで満足しちゃってる方が多くて、結果として「HPなんて何の役にも立たないじゃん」ということになってしまい「HPはなくてもいい派」になっちゃうんでしょうね。

費用についても同じコトが言えます。そこでは「HPなんてホームページビルダーで簡単にできる」みたいなコトを言ってた方もいらっしゃいましたが、HPなんて知識さえあればビルダーすらなくても作れるくらい簡単なものです。Webデザインなんてやってると「すごいね~」と言われることも多いですけど、そう言う人は単にPCアレルギーだったりするだけで私にゃ到底マネできないその人のお仕事や特技の方がよっぽどすごいと思います。それくらいHP(html)を作ること自体は超簡単なことなんです。

ただし、一口にHPと言っても先ほどと同じく「効果が得られるHPか否か」というのは決定的に違いがあります。ルイ・ヴィトンのバッグとそこらの量販店で売ってるバッグでは同じ「バッグ」という括りでも大きな差がありますよね?それと同じで単にhtmlとして成立しているだけでは同じ天秤で量れないということで、ツールとかコストの問題ではないんですね。ルイ・ヴィトンのバッグはルイ・ヴィトンでなければ作れないということです(私はルイ・ヴィトンにはまったく興味ありませんが)。

業者に依頼すればそれ相応のコストがかかるのは当然で、まして効果の読めないものに対してウン十万(あるいはウン百万・ウン千万)出すのに躊躇する気持ちはわかります。ホームページビルダーの約1万円で済むならそれにこしたことはありませんし、更新作業も自分でやってサーバーも無料のヤツならランニングコストもほとんどかからず、ビルダー購入費だけで巨額の富が得られればそれこそ笑いが止まらないでしょうしね。それが本当にできているのなら私も文句は言いません。あなたはパーフェクトです。しかし、それができているHPを私は残念ながら見たことがありません。幼稚なデザイン、セオリーを無視した構成、ユーザビリティ最悪のレイアウト・・・・見るに耐えないHPが非常に多いのが現状です。

全部自分でできる人というのはそう多くはいません。
ウチのお客様は歯医者さんが多くいらっしゃいますが、毎日一生懸命診療して、仕事が終わった後も勉強したり調べ物をしたり、休みの日も学会やセミナーに参加したり、医院の経営やスタッフの教育も考えなければいけないし、家族との時間も大切だし、そんな中でホームページビルダーの使い方を覚えてHPを作る時間なんてあるわけがありません。もしあっても歯医者さんなら他にやるべきことがあるはずです。「HP作るのは趣味」という先生もいらっしゃいますが、趣味レベルでビジネスに通用するスキルに到達するのは難しいでしょう。

だったら、できないことは人に頼めばいいんです。

「高い・安い」は業者に頼んで10万円かかったなら10万回収できるHPにすればいいだけです。1ページ単価じゃありません。50万でも100万でも1000万でもかけたコストがペイできれば何の問題もないんです。ペイした後はランニングコスト以外全部黒字ですからペイできるまでの期間が短いほど安く上がります。むしろ、自分の本来やるべきコトを後回しにして役に立たないHPを作ってる方がホームページビルダーの1万円より大きな損失です。歯医者をやめてWebデザイナーになりたいワケじゃありませんよね?

ただし、頼むときは「できる人」に頼まなければ意味がありません。

せっかく業者に頼んだのにまったく効果がないならホームページビルダーで作った素人HPの方がまだマシですから(笑)

2件のコメント

  1. >頼むときは「できる人」に頼まなければ意味がありません

    そのとおりです。
    が、何をもって「できる人」と判断すればいいのでしょうか?
    また、過去にその「できる人」が成果を収めたとして、同じように他業種(他商材)の成果を出し続けることは可能なんでしょうか?
    マーケティングなどで、多少の推測はできますが、100%確実という保障はないのでは?と感じています。

    よく「リニューアルしませんか?」「SEO対策しませんか?」などと、電話がかかってくるのですが、話を聞かせていただくと、販売戦略や明確なプランがみえてきません。とりあえず、「見栄えのよいHPにやりかえさせて」という意図しかでてきません。
    ですので、HP製作料金の話しかでてきません。

    何をもって、判断したらよいのでしょうね?
    いつも一人で感じていることなんで、ついカキコしちゃいましたが、不要なら削除してください。

  2. >が、何をもって「できる人」と判断すればいいのでしょうか?

    確かにWebに詳しくない人がそれを判断するのは難しいですし、見た目・内容・SEOなど求めるものによってもそれは変ってくるでしょうが、一番手っ取り早いのは1社だけでなく複数に相談・見積りすることですね。自分のサイトには何が足りないのか、何をすればいいのかを複数から意見を聞くことでその業者の考え方やマーケティング戦略などが見えてくると思います。
    もちろん、それらを総合的に判断するにはお客様自身もある程度は勉強する必要があると思います。例えばテレビを買い換える時にも各メーカーや機種ごとの特徴や価格などは事前に調べますよね?予備知識ナシで家電屋さんに行けば営業マンの言われるがままに勧められたものを買うだけで、それが当たりならラッキーですが後で後悔することもありますしね。

    >販売戦略や明確なプランがみえてきません。

    リニューアルにしろSEOにしろ、それをする目的(コンセプト)がなければ無駄なことです(見た目が悪いのを直すだけというなら目的は明確ですが・・・)。
    基本的に視覚のみで伝えるWebにおいてビジュアル面は無視できるものではありませんが、マーケティングはまた別の話ですので、納得できる提案をしてこないような業者は後々も知れていますので避けた方がいいかもしれませんね。

    求めるものは人それぞれ、それにベストなプランニングもまたそれぞれです。
    よろしければ相談にのりますよ。

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