9.11

昨日は9月11日。
東日本大震災から半年、アメリカ同時多発テロから10年です。

アメリカの9.11については以前から10年の節目にまたテロが起こるんじゃないかとウワサが絶えず、直前にも計画があるとの報道がありましたが、何事もなく過ぎたようで一安心。この10年でいろんな事が起こり、それらについての是非とか今後の向かうべき方向とか難しい問題が山積してるわけですが、人種や文化・宗教などの違いを互いに認めてお互いを尊重しあえるような世界が来ることを願ってやみません。

そして震災から半年。各地では慰霊祭なども行われニュースで映像も見ましたが、少しずつ復興が進んでいるところもあれば遅々として進まないところもあり、6ヶ月経っても被災地は厳しい状況に置かれているんだとあらためて感じました。それに対して政治の方はこの半年で何を学んだのか、何よりも優先させなければいけない事案をそっちのけで足の引っ張り合いばかりで過ぎたように思います。ましてテレビや新聞では報じない裏側を知れば知るほどいかに被災地を蔑ろにしているかがわかります。鉢呂氏の辞任にしても「死の街」という表現は住んでた人にとっては不快だとは思いますが、そもそも死の街にしたのは東電や原発を推進してきた自民党であって鉢呂氏ではないのだし、鉢呂氏について正直あまり詳しくは知りませんがTwitterなどでは民主党の中でも復興や原発対応に期待できる数少ない閣僚だったのに、という評価も見当たるので、惨状を目の当たりにして復興や原発対策に心を新たにしたのだとすれば辞任はむしろ逆行しているように思います。「放射能を付けた」との発言は事実とすれば(本人は認めていない?)福島から避難している子供たちがこれを模したいじめを受けることも想定されますから閣僚としては不適切な発言と私も思いますが、カメラの回っていないところでのオフレコを一斉攻撃して辞任に追いやるマスコミの姿勢もどうかと思いますし、新聞を見ても「辞任は当然」と世論を誘導するような作為的な表現がされているとしか思えません。それよりも「同時テロは歴史の必然」などとアメリカ国民を深く傷付ける発言をした石原伸晃自民党幹事長こそ与党を攻める前に幹事長を辞任するべきではないかと思います。また石原幹事長は市民が自主的に線量測定をしているのをその数値がバラバラであるのが問題として市民計測をやめさせなければとも発言し、本来ならもっと細かく計測をして正しい数値を公表するようにと政府に働きかけるべき矛先を一般市民に向けるというバカっぷり。半年経っても相変わらず揚げ足取りと保身しか頭にない自民党は復興と原発対応の足かせでしかないのかもしれません。

そしてこの記事を書いている途中でフランスの核施設で爆発・火災が発生したとの一報。
フランスも福島第一原発事故から半年経ってもさっぱり学んでいなかったということでしょうか・・・・。
被害が最少で済むことを願います。

福島から避難してきた人の話

こちらでご家族で福島から岐阜に非難された方の言葉が紹介されていました。

フクシマから岐阜に避難してきた人の話|JanJanBlog

残念ながらこういう話は福島県外に住む我々の耳に入ってくることが少ない。
テレビや新聞も報道しない。
この記事もtwitterで知った。

一番危険にさらされている人たちに情報を伝えない。
被曝上限を引き上げる。
自主避難する人に何の保証もしない。

国や福島県は何を守ろうとしているのか。

福島の子供たちに20mSvを強要したのは他でもない、佐藤雄平福島県知事本人。
事故直後に入手していたSPEEDI情報を隠したのも佐藤知事。
隣県の大学病院に福島県民のホールボディーカウンター検査を拒否するよう指示したのも佐藤知事。

これも福島県民は知らないのだろうか。

情報規制?
マインドコントロール?

ウラの黒い部分を知り、それを現地の人が知らない(知らされない)というのは知れば知るほど恐ろしくなってくる。

ここは本当に日本なのか?

いや、これこそが現実の日本で、我々は今まで幻想を見ていたのかもしれない。

被曝リスクを考える

曖昧なままただ不安になっていても仕方がないので自分自身のためにもちょっと整理、つかメモ代わり。
もし計算や根拠が間違ってるという方はぜひ遠慮なくご指摘ください。
私も間違った認識のまま生活したくありませんし、間違った情報を伝えたくはありませんので。

 

事故後、年間の被曝上限が20mSv、1時間あたりでは3.8μSv/hという数値が出てきてますが、3.8×24時間×365日で計算すると33mSvになっちゃうのに、これってどういうこと?と思っていたら、24時間のうち屋外にいるのが8時間、残り16時間を屋内で過ごす、木造家屋の場合はγ線の遮蔽効果が60%(つまり屋内は外の40%)と仮定して計算するんだそうです。

20mSvは20000μSv、これを365日で割ると約54.8μSv。
屋内での16時間が40%、外での8時間が100%とすると、16×0.4+8で14.4。
これで一日54.8μSvを割ると、54.8÷14.4=3.8055・・・で、約3.8μSv/hという数字が出てきました。

なるほど、これで計算方法は納得。

でもこの年間20mSvという数値は大人も子供も一律に当てはめるのは高すぎると福島県民から抗議の声もあり、今は平時の上限である年間1mSvを目指す、という方向に動いているようですが、相変わらず福島県が発表する文書には「3.8μSv/h以下だから問題ない」みたいな書き方で、理想と現実は大きく乖離してるのが現状。また、木造家屋で60%の遮蔽効果ってのもなんだか曖昧で、放射性物質の種類や建物に付着した量・場所などで違うでしょうから、なんだか放射能を撒き散らした側に都合のいいように計算されているような気がしなくもありません。

ではちょっとパターンを変えて計算してみましょう。

平時上限の年間1mSvに抑えるとしたら単純に先ほどの数値を1/20にすればいいだけなので3.8÷20で0.19μSv/hになり、普段生活している環境での放射線量が0.19μSv/h未満であればほぼ平時と変わらない生活が送れると言えるでしょう。
では、仮に家屋の遮蔽効果が1割程度だったとしたらどうでしょう。
先ほどと同様に計算すると、(1000μSv/h÷365日)÷(16×0.9+8)で約0.12μSv/h。
やや下がりましたがあんまり大きく変わらないですね。
とすると、概ね0.1μSv/h以下であれば問題ない、0.19μSv/hを超えてくると環境によっては注意が必要になってくる、こんな感じでしょうか。

新潟県が発表している新潟市西区のモニタリングポストの数値は0.051μSv/h。
モニタリングポストは高い位置にあるのでこの数値を鵜呑みにするのに私は懐疑的なんですけど、地上1mでもほぼこれくらいと仮定して先ほどと同じ計算でいけば0.051×14.4×365で年間約268μSv(0.268mSv)。
倍にしても平時上限1mSvの半分ですからあまり問題はなさそうです。

ではまた別の見かたとして、普段新潟で生活してたまに福島に行くとしたらどうでしょう。
年間1mSv=1000μSvから先ほどの268μSvを引くと残りが732μSv。
行った先が20mSv上限の3.8μSv/hだったとしても732÷3.8=約192時間でおよそ8日間、3.8μSv/hの半分、1.9μSv/h程度であれば16日間までは年間上限1mSvは超えませんから、2泊3日程度の旅行を2~3回しても年間1mSvは超えないかもしれません。

 

なぁんだ、やっぱお前が心配しすぎなんじゃん。そう言われそうですね。

はい、上の計算だけならそう言われても仕方ないんですが、ここまでは事故直後からテレビで「心配ない」と連呼していたインチキ御用学者が言ってたのと同じことなんです。

上の計算には「内部被曝がまったく考慮されていない」。これが大きな問題なんです。

 

御用学者がよく飛行機やレントゲンを例に比較していました。
http://radiation.yahoo.co.jp/こちらの資料によれば、飛行機で東京~ニューヨーク間を往復すると0.2mSv。
胸部レントゲンを1回受けると0.06mSv、胃部でも0.6mSv、CTでも5~30mSv。
日常的に飛行機に乗ったりレントゲン検査を受けても健康に影響ないでしょ?だから放射能で多少被曝しても問題ないですよ。これが御用学者の言い分です。

でも考えてみてください。
飛行機に乗れば宇宙からの放射線に晒されますが、放射性物質が機内に入ってくることはありません。
レントゲン検査を受ければX線は体を通るけど、放射性物質まで体に入るわけではありません。
つまり普通の生活で受ける放射線で内部被曝することはないんです。

原発事故によって懸念されているのは、もちろん外部被曝もしないにこしたことはないんですが、大気中や食物などで内部被曝をする可能性があることなんですね。

放射線が測定されるということはそこに放射性物質があるということ。地面に降下したものもあれば空気中を漂っているものもあるでしょう。川や海などの水中に拡散しているものもあります。当然目には見えないし臭いもありませんから、目の前を飛んでいてもわかりません。線量の高い地域ではそれだけ漂っている放射性物質の量も多いでしょうから、マスクをしていなければ知らず知らずのうちに口や鼻から吸い込んでしまう可能性があります。また、水や食品に放射性物質が付着していればそれを口にすることで体内に取り込まれることになります。内部被曝してもそれが微量ですぐ体外に排出されればまだいいのですが、体内に留まってしまった場合はいくら外部被曝量が少なくても健康に支障が生まれる可能性がグンと高くなります。しかも一般に計測されている放射線はγ線各種のみでα・β線各種はほとんど計測できていません(市販のガイガーカウンターで測れるのはγ線のみ)。福島県内では相当線量の高い地域が多いので、そういう地域では非常に危険なプルトニウムが飛んできている可能性も否定できません。

そして最も怖いのは、それらの放射性物質が実際に存在するのか、どれくらい飛んできているのか、食品がどれだけ汚染されているのか、どれだけ体内に取り込まれたのか、などなど、全てが曖昧でわからないということなんです。
わからないなら「安全」と判断するより「危険かもしれない」と思う方が賢明。
クルマの運転と同じですね。
子供が飛び出してくるかもしれないから徐行したり一時停止するわけで、絶対誰も出てこないと勝手に判断して交差点を猛スピードで走る人はいないでしょう。
それを飛行機やレントゲンと比較して「安全だ」「問題ない」なんて判断するのはナンセンスの極み。
信じてる人は考えを改めた方がいいと思います。

まして子供のこととなれば尚のこと。
体も小さく、成長期で細胞分裂が活発な子供は大人よりはるかに高い影響を受けます。
だから外部被曝も内部被曝もできるだけしない方がいいに決まっています。
線量が高くないから大丈夫だろうと連れて行った先で子供が放射性物質を吸い込んでいたらどうしますか。

なので、

内部被曝の可能性が高まる線量の高い地域には子供を連れて行かない。
放射能汚染の可能性がある食品は子供に与えない。
線量の高い地域から子供を避難させる。

など、極力被曝のリスクを減らすのが親としての努めではないでしょうか。

 

単にヒステリックに危険だ危険だと騒いでいたんじゃないんですよ。

 

あ、繰り返しますが間違っているところがあればぜひ指摘してください。

長い冬

動画を見るのが面倒なら文章だけでもいいです。
よろしければこちらをご覧ください。

見えない雪|Reuters.co.jp

 

たまには明るいネタでも書きたいと思っても、こんなの読んじゃったらそんな気分にはなれない。

記事中にあるこの一節、非常にやるせないです。

8歳になる彼らの末っ子は震災後の数カ月間ずっと不安な様子だったが、そのストレスに対処する方法を彼なりにやっと見出した様だという。当時は強い風や雨の音におびえて泣き出したこともあった。ある日、雨にぬれて泣きながら学校から帰ってきた息子は、大粒の涙をこぼしながら、どうして学校に迎えにきてくれなかったのかと母に向かって叫んだ。放射能に汚染された雨に濡れたら命を落とすと、友達に言われたことが原因だった。

 

見えない雪が積もった長い冬。

 

ヨウ素131は8日、セシウム134は2.06年、セシウム137は30年、ストロンチウム90は28.8年、プルトニウムは2.4万年。
チェルノブイリは25年経ってもまだ春が来ません。
そして、春を迎えないまま亡くなっていく方が大勢いるのですよ。

いくらお坊さんの子供だったとしても、せめて一時的にでも疎開させるわけにはいかないんでしょうか・・・・・・。

運び屋

8月上旬に新潟市と柏崎刈羽のガソリンスタンドの洗車場汚泥からセシウムが検出されたと報じられたこちらのニュース。

新潟日報社 netpark 県内GSの洗車場汚泥からセシウム

新潟市に比べて柏崎刈羽の方がウンと線量が高いのは、普通に考えて福島第一原発由来ではなく柏崎刈羽原発から漏れてるんじゃね?と、その時は想像していたのですが、どうやらそうではなかったようです。

殺人軽トラ が となりに ~ 福島県いわき市小名浜の実態: 院長の独り言

なるほど、ここまで考えが及びませんでした。
でもこれなら柏崎刈羽で跳びぬけた数値が出るのも納得です。
福島も柏崎刈羽も同じ東電ですからね。

しかし・・・・どうしてこうも何でもかんでも基準を上げて放射能を拡散させたがるかね。

肉でも野菜でも稲わらでもガレキでも汚泥でもクルマでも、ありとあらゆるモノがこうして知らず知らずのうちに放射能を全国に運んで被曝を拡大していくわけですよ。

ところで、この前福島行ってきた方は帰る前にクルマを洗ってきましたか?
グラスエリアを歩いた靴のまま乗るとフロアマットもセシウムまみれになりますよ?
着ていた服をそのまま子供の服と一緒に洗濯機で洗ってはいないですよね?

 

そうそう、昨日紹介した動画についてきっこさんが詳しく解説してくれてましたので、よくわかんなかった方はこちらをどうぞ。

今のウクライナは25年後のニポン: きっこのブログ