新潟県知事選スタート

いよいよ新潟県知事選挙が告示され、今日から選挙戦がスタートです。

勝手に言い切っちゃいますが、今回の選挙の争点はズバリ「原発」。

それ以外も各候補がいろいろ言ってはいると思いますが、そこの一択でいいです。

 

安全蔑ろのまま柏崎刈羽原発を再稼働させてもいいという方は森民夫。

新潟を守るために柏崎刈羽原発の再稼働に絶対反対という方は米山隆一。

 

あともう2名立候補してるようですけど、まぁ泡沫ってとこでしょう(失礼)。

その内の1人は普天間基地を佐渡に移すなんて言ってるようで問題にもなりませんし。

 

昨日、IWJによる米山氏のインタビュー中継を見ました。

正直、危機管理という面ではややのんきなところもあって、泉田知事レベルを求めるのは酷かなぁという印象が拭えなかったりして、他にも色んな面で不安なところもあるんですけど、原発については泉田路線を継承ということで、その辺りについては推薦してる野党もサポートするはずですので、途中で寝返るってことはないでしょう。

泉田知事自身は自ら後継候補を指名すると自分が退いた意味がなくなるということで米山氏を後継とは明言してませんが、米山氏が立候補に至る経緯の中で泉田知事とも相談していたことを森ゆうこ氏が述べているので、実質的に後継候補と受け止めていいはず。

泉田支持者からするとちょっと頼りなかったり不安だったりもするかもしれませんが、泉田知事だって最初は未知数なところばかりだったのですから、我々県民が知事を育てるくらいの意気込みで米山氏を信じてみたいところです。

 

10月16日の夜は、いい気分で眠りたいですね。

 

福島の甲状腺がん

先日、いつもの甲状腺がん調査の報告がありました。

昨年暮れの報告からまた増えて、172人確定・57人疑い。

注目すべき点として、原発事故当時5歳だった子どもが甲状腺がんまたはその疑いという結果が出たこと。

福島県の県民健康調査検討委員会は調査の度に「原発事故との因果関係は考えにくい」とお約束のように繰り返してきましたが、その根拠の一つとして「事故当時5歳以下の子どもで甲状腺がんが発見されていない」というものがありました。チェルノブイリでは0歳~5歳の子どもの多くが甲状腺がんになったのに対し、福島では5歳以下の子どもで発見されていないので原発事故が原因ではない、という解釈なんですね。

しかし今回の調査では1人ですが当時5歳の子どもからも発見され、その根拠が覆されるのかと思えば「1人出たからと言って評価を変えることはない」として、またも原発事故との因果関係を認めることはありませんでした。

 

じゃあ何が原因なんでしょうね?

原発事故前から甲状腺がんはあった病気ですけど、事故後から急激に増えているのを客観的に見れば原発事故が原因だと、少なくとも原発事故が原因だと断定はできないが可能性はある、と考えるのが自然なんじゃないかなと思うのですが。

原発事故が原因じゃなかったとしてもこの増え方は正常とは思えないので、原発事故が原因でないならいったい何が原因なのか、その究明をするべきでは?

甲状腺がんの子供の数の変化

 

結局のところ、加害者を特定し、保障・賠償の責任を負いたくない逃げの口実じゃないんですかね。

過去の公害でも同じ事が繰り返されていますし。

新潟水俣病でも未だに認定する・しないなんてモメてるくらいで、責任の所在をハッキリさせるのも大事なんですが、何よりも今苦しんでる人たちを救済し、この先苦しむ人が出ないようにすることこそが最優先じゃないかと思うのですが。何十年も苦しんだ挙句に賠償されても遅すぎですよ。

 

原発事故から5年を過ぎ、チェルノブイリでは5年を過ぎたあたりから健康被害が急増したという話があり、私もそれを危惧してこの5年間ずっと被曝回避を続けていますが、今回の調査では数は増えたものの急増とまでは言えない状況。チェルノ事故当時5歳以下の子どもに甲状腺がんが発症したのは早くても事故から7~8年過ぎてからという報告もあるので、目に見えて増えるのはもう少し先かもしれません。

この前、某SNSで「放射能で騒いでる連中は健康被害が増えてくれないと都合が悪いんだ」みたいな内容を見かけました。私みたいに被曝を気にしてる人がワーワー騒いだもんだから、その通りにならないとバツが悪いってことなんでしょう。

もしかしたら中にはそういう考えの人もいるかもしれませんけど、被曝を気にしてる人で健康被害を望んでる人なんてほとんどいないんじゃないですか?少なくとも私が関わってる人たちの中にはそんな考えの方は一人もいませんし、もちろん私もそんなの望んでなんていません。

事故から5年経って、この先10年20年経ってもたいした健康被害が起きなかったらそれが一番いいに決まってるじゃないですか。

起きるか起きないかわからないから気を付けてるんであって、精神的にも金銭的にも負担のかかる被曝回避をこの先も続けていって、それが結局ムダだったとしても逆の結果になるよりはいいでしょう。ガン保険に入ったからって死ぬまで一度もガンにならなかったら損をしたと思う人、います?

何も起きなければそれがベスト。ただ、わからないから少ない可能性であってもスルーしないで最悪に備える。それだけのことです。

 

福島の検討委員会の皆さんも、そういう気持ちで子どもたちと向き合ってくれたらいいと思うのですが・・・・。

 

給食のタケノコご飯から基準超のセシウム

昨日、給食のタケノコご飯から基準を超えるセシウムが検出されたというニュースがありました。

宇都宮市によると、5月10日の給食で児童が食べたタケノコご飯を簡易検査したところ基準超が疑われたために精密測定したところ最高で234ベクレル/kgを検出したとのこと。

宇都宮市立小学校では月に1回、出荷制限区域がある17都県の農産物について、給食のサンプリング検査を行っているそうです。

 

・・・・・これ、どうですか。

率直な私の印象は「氷山の一角だろうな」と。

月に1度のサンプリング検査でもしてないよりはマシだとは思います。しかし充分とは言えない。他の日の給食がセーフだという保障はどこにもありません。知らずに子どもたちの口に入っているものも多いんじゃないでしょうか。実際、今回のタケノコご飯も検査したのは子どもたちが食べた後です。

そもそも100ベクレル/kgという基準も果たして妥当なのか。これを安全と思うか危険と思うかは人によって受け止めは違うでしょうから、自分で判断し、自己責任において食べるか食べないかを選択してる方に原発事故から5年も経って今さらどうのこうのと言う事はありません。気にしようが気にしまいがこの先の将来において何の健康被害も起きなければそれがもちろん一番ベストなわけですし、万が一それに起因する健康被害が起きても自分の選んだ道ですから誰かを責めることもないでしょう。

しかし、子どもに対してはどうか。

大人の判断で与えた食事によって子どもに健康被害が起きた時、いったい誰がどう責任を取るのか。

 

給食で使われたタケノコを採った男性は出荷制限区域で採ったことを認め、「制限区域とは知らなかった」と述べているそうです。知らなかったのが事実かどうかはわかりませんけど、知らなかったら許されるのですか。自分で食べる分には自己責任ですから知ってても知らなくても問題ないでしょうが、安全(少なくとも基準値以下)だと思って食べた子どもにとっては知らなかったでは済まないでしょう。

こういったことが原発事故から5年も経ったのに(5年も経ったからこそとも言えるが)まだ横行してるわけです。産地偽装や混ぜて薄めて出荷なんて話はもう何度聞いたことか。

学校が意見を求めた専門家はお約束通りに「ただちに健康に影響を及ぼす数値ではない」と回答したそうですが、234ベクレル/kgのタケコノご飯を一度に1kgも食べないし、一度くらい1kg食べたとしてもそりゃただちには影響出ないでしょうよ。でも食事は毎日するものだし、一日三食で1ベクレルだったとしても5年も続ければ1825ベクレルにもなるわけで、100ベクレルなら182500ベクレルですよ。そのうちどれだけが体外に排出され、どれだけが残留するのか。

 

大人はいいです。自己責任ですから。

でも少なくとも子どもには1ベクレルたりとも与えないってくらいの気持ちを持てないものですかね。親も先生も生産者も。

 

広がる震源域

熊本・大分で発生した地震、まだまだ余震が続いています。

そんな状況の中で気になるのが震源域の拡大。

気象庁は震源域が熊本から南西に広がっているとの推測をしてるようですし、気象庁は触れてはいないようですが17日には大分と愛媛の間、瀬戸内海の伊予灘で小規模ながらM3.8の地震が起きており、震源が北東方向に拡大してるようにも感じます。

伊予灘

 

1596年に発生した慶長地震では中央構造線に沿って数日の間に関西まで大きな揺れに見舞われました。

003

 

過去に起こったからと言って同じパターンを繰り返すとは限りませんが、なんだかとてもイヤな予感がします。

中央構造線上には川内原発と伊方原発もありますし・・・・。

もちろんこの予感が気にしすぎで終わってくれればそれが一番ですけど、万が一の備えはしておいた方がいいかもしれません。

備えは今に限らず常にするのがベターですけどね・・・・。

 

ニュースを見てると被災地にはなかなか支援が十分に届いていないようです。

避難が長期化するのは確実でしょうから、速やかに被災者への安定した支援を進めていただきたい。

なのに、国会ではTPPの審議とか、物資の輸送にオスプレイを使うとか、なんだか支援のスピード感よりも違うことが優先されてるようでイライラします。

今、一番やらなければならないことは何なのか。

5年経ってもまだ仮設暮らしの人がいる東日本大震災のようなことではダメでしょう。

あの震災から学んだことが、民間では活きてる一方で政府はまったく活かしてないように感じます。

輸送量も劣り、着陸にも制限があるオスプレイの既成事実を作るより、普通にヘリをフル活用した方がどれほど多くの人が助かることか。

 

仮に政治的戦略だったとしても、被災者最優先で対応に取り組んだ方が支持率アップにつながるんじゃないですか?

 

続く九州の地震

一昨日の地震がまさか今日の前震だったなんて誰が想像したでしょう。

今日1時25分頃に起きた地震は阪神淡路大震災に匹敵するM7.3を記録。

一昨日から続く地震でダメージを受けていながらも持ちこたえていた家屋もたくさん倒壊してしまい、土砂崩れや道路の寸断、橋の崩落など、被害が更に拡大しています。

さらに今夜から九州地方は強い雨の予報が出ており、更なる被害拡大も心配です。

 

地震

 

今回の地震は中央構造線と呼ばれるラインに沿って起きており、熊本だけでなく隣の大分まで震源域が拡大していることもあり、今後新たな場所で大きな地震が起こることも懸念されています。

中央構造線に沿った西には川内原発、大分の先の東には四国西端の伊方原発があり、伊方原発は現在停止中ですが燃料はあるので、もし震源が本当に東に進んでいったらトラブルを起こす危険性があります。一昨日の地震でも異常ナシと通常運転を続けている川内原発は今日になっても運転を継続しており、一昨日の段階でまったく想定できなかった今日の大きな地震が起きてもなお停止しないというのはもはや危機管理意識に欠けると言わざるを得ません。

新幹線も使えない、高速道路も使えない、各地で孤立する集落も続出、地震だけでもこんな状況なのに、ここに原発事故が起きたらどう避難すると言うのでしょう。避難ももちろんですが事故対応すら困難であることは容易に想像できること。

今は地震で困っている人たちの救援・支援に全力を注ぎ、わずかなリスクでも極力避けるべきではないでしょうか。

こんな時ですら原発を止められない無能な政府こそ止めなければいけないのかもしれません。