泉田知事が知事選出馬を撤回

えー、今日飛び込んできたニュース、めちゃくちゃビックリしました。

この秋に行われる新潟県知事選挙に4選目指して出馬を表明していた泉田裕彦知事が知事選挙戦からの撤退を表明。その理由について講演会サイトで述べています。

この秋の新潟県知事選挙からの撤退について|いずみだ裕彦 後援会Web

 

県知事選には泉田知事の他に森・長岡市長も立候補を表明していて事実上2人による一騎打ちと見られていたのですが、泉田支持バイアスを除いた客観的な視点で見ても森さんが泉田知事に勝る点など1つもないので泉田知事の再選は確実、あとはどれだけ大差をつけて柏崎刈羽原発再稼働阻止へプレッシャーをかけられるかがポイントだと私は見ていましたが、ここに来てまさかの不出馬とは。

泉田知事は撤退の主な理由として、日本海横断航路に関して新潟日報が事実と異なる報道を続けてることを挙げていて、ウチも新潟日報取ってるのでその辺はよく見てはいますが、確かに偏向報道がヒドいです。あとはテレビではBSNあたりもかなり偏向らしいですね(テレビのニュースは見てないので聞いた話ですが)。推測するところ、たぶん原発動かしたい側(=泉田知事がジャマ)からの圧力でもかかってるのでしょう。

ただ、泉田知事が本当にこれだけの理由で撤退を決めたとは思えないんですよねぇ。

いや、日報の報道に相当ムカついてたのは事実だと思います。撤退によってどれだけ日報がヒドいかを知らしめる意味もあっただろうし、メディア以外も含めた泉田包囲網によって疲れてもいたでしょう。でも責任感の強い泉田知事が「日報フザけんなよ!」って投げ出すとは到底考えられない。きっと真意は他にあると思わずにはいられません。

 

・・・・これは以前から思っていたのですが、私たち新潟県民はあまりにも泉田知事一人に頼りすぎていたのではないでしょうか。

特に原発に関しては東京電力や原子力規制委員会などへの理論的かつ毅然とした対応を見て「泉田知事なら何とかしてくれる」と甘え過ぎていた部分が多かったように思います。

本当は我々一人ひとりが県民の総意として「柏崎刈羽原発再稼働No!」を突き付けなければならなかった。

 

個人的には、泉田知事にはいずれ国政に、できることならこの国の総理大臣になってほしいと思っていて、新潟にとって非常に大切な人材ではあるけれど、新潟に留めておくのはもったいないなと思っていました。

しかし、泉田知事がいなくなったあと、泉田県政を継承できる後継者が育っていないのも事実。その点も新潟県民の甘えだったのかもしれませんが、同じようなジレンマを感じていた人はきっと少なくないでしょう。

もし、泉田知事が国政をにらんでいるとすれば次の衆院選になると思いますが、このまま知事として4期目を担うとまた国政進出の機会を逃すことになります。県知事を任期途中で投げ出すのはきっと本意ではないだろうし、国政進出のタイミングとしては気が熟してきたところかもしれません。

 

しかし、それなら最初から出馬表明しなければよかったということになりますが、もしかしたら出馬表明から今日までの間に森さんに勝てる泉田県政後継者の目途がついたのかもしれません。だとすれば日報の件は出馬を取り消すための建前としての小さな理由で、真意は国政ということも考えられなくはありません。

撤退の理由を圧力と見る方もいるかもしれませんが、「私は自殺しません」と死んだ場合は暗殺と判断してくれって言うくらいの覚悟をもってやってきた人が、今さら外からの圧力に屈するとは思えないし、もちろんお金で動かされるような人でもないし、このまま森さんに県政任せていいとも思ってないだろうから、まったくの無策のまま撤退ってことはどうにも考えられないんですよね。

 

ま、現時点では撤退の表明があったばかりでいかんせん情報不足。憶測で話でもラチがあかないので、今後の泉田知事の動向を見守りたいと思います。