高浜原発3・4号機再稼働差し止め

高浜原発

<高浜原発>3、4号機再稼働差し止め 福井地裁、仮処分
毎日新聞 4月14日(火)14時6分配信

福井県や関西の住民ら9人が関西電力高浜原発3、4号機(同県高浜町)の再稼働差し止めを求めた仮処分の申し立てに関し、福井地裁(樋口英明裁判長)は14日、住民側の主張を認め、申し立てを認める決定を出した。仮処分の手続きで原発の運転差し止めが認められたのは初めて。関電は高浜3、4号機の再稼働を今年11月と見込んでいたが、決定の取り消し・変更や仮処分の執行停止がない限り再稼働できず、スケジュールへの影響は不可避だ。

仮処分は、判決確定まで効力が発生しない訴訟とは異なり、決定が出た段階で効力が生じる。関電側は決定に対して地裁へ異議申し立てができ、その場合は改めて地裁で審理される。

原発事故を防ぐための安全対策などが争点になった。住民側は、今回と同じ樋口裁判長が関電大飯原発3、4号機(福井県おおい町)運転差し止めを命じた昨年5月の福井地裁判決に触れ、「再稼働で住民の人格権が侵害される危険がある」と主張した。一方、関電は「多重防護の考えに基づく対策を講じ、安全性は確保されている」と反論。住民側が主張する「人格権が侵害される具体的危険性はない」とし、却下を求めていた。

高浜3、4号機については、原子力規制委員会が2月12日、再稼働の前提となる原発の新規制基準に基づく「審査書」を決定。福島原発事故後に定められた新基準を九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)に続いてクリアした。先月20日には、地元の高浜町議会が再稼働に同意している。【竹内望】

◇規制庁「直接コメントする立場にはない」

高浜原発3、4号機の再稼動を認めない福井地裁の仮処分決定を受け、原子力規制庁の米谷仁総務課長は14日の定例記者会見で「仮処分決定は報道等を通じて承知しているが、理由については承知しておらず、原子力規制委員会は当事者ではないため直接コメントをする立場にはない」と述べた。


ということで、今日のトップニュースはコレ。

原発に限った話じゃないけど、最近どうにも司法の判断に疑問符の付くような判決が出ることが多くて、結局「人<<<金」なのかよと度々失望するんだけど、ちゃんと「人>金」の判断ができる人もいるんだと、そういう点でも大きな意味を持つ決定だと思います。

ってゆーか、ホントはそれが当り前なんだよね。

電気料金が上がると困るとか、日本は天然資源がないんだからとか、原発の再稼動に賛成する人のそういう話もわかるんだけどさ、

そもそも使用済み核燃料の処分方法・場所も決まってないし、
現時点で原発動いてなくても電気はまかなえてるし、
これで火力発電の比率を下げるようにしていけば原発なんていらなくなるし、
どっちみち遠からず廃炉にはなるんだし、
何より福島第一原発事故での被害を考えればリスク大きすぎだし、
事故った時には満足な対処も充分な賠償もされないことはわかっちゃってるし、

もう、原発を使うメリットが無いよね。

それでも先日の各地での知事選では、原発立地自治体は再稼動容認・賛成の現職が当選してて、そういうところの皆さんは首長も住民もシャブ漬け状態なんだろうね。

もちろん関電はじめとする原子力ムラもこれで黙ってはいないだろうし。

 

でもさ、結局最後は人でしょ。

いくらお金もらっても墓まで持っていけるわけじゃないし、何か起きれば住む場所も仕事も失われて、保障も賠償も満足にされず、場合によっては家族までバラバラに。

そんなリスクを背負ってまで原発にしがみつくより、孫の孫の孫まで安心して暮らせる故郷を守っていく方が尊いのは原発事故被災地を見れば明らか。

 

人を大切にした判断を下した樋口英明裁判長、GJです。

この流れが全国に広まるといいね。

 

 

※追記

この仮処分について泉田知事からコメントがありましたので転載します。

高浜原発運転差止め仮処分決定についての知事コメント
http://www.bousai.pref.niigata.jp/contents/kinkyu_sizen/003451.html

本日、福井地方裁判所が高浜原発3、4号機運転差止めの仮処分の申立てを認めました。
従前から申し上げているとおり、原子力発電所の安全確保のためには、福島第一原子力発電所事故の検証・総括が不可欠です。それがなければ、同じことを繰り返す恐れもあり、原子力発電所の安全が確保できないものと考えています。事故の検証・総括がないまま策定された規制基準では安全確保はできません。
原子力規制委員会には、新規制基準には問題があるとの指摘を踏まえ、地域の安全を如何に確保するかという組織の本来の目的を果たして、実効性のある対策をすみやかに構築していただきたいと思います。
なお、関西電力高浜発電所に関する仮処分申立事件の具体的判断については、責任を持って情報を収集し分析する立場にはありませんので、新潟県知事としてのコメントは控えさせていただきます。