TOYOTA FCV CONCEPT

TOYOTA FCV CONCEPT

東京モーターショー2013にトヨタが「TOYOTA FCV CONCEPT」という燃料電池車(FCV:Fuel Cell Vehicle)を出展するそうです。

大胆なフロント開口部や、ヘッドライトからサイドウィンドゥまで続くキャラクターラインとか、デザイン的な話は今回はどうでもよく(失礼)、ポイントはただ一点、燃料電池車の実用化がようやく見えてきたかな、ということ。

燃料電池車はホンダが2007年から「FCXクラリティ」をリース販売していますが、一般市民が普通に買って乗る段階にまでは達しておらず、エコカーの主流は相変わらずハイブリッドか電気自動車(EV)で、燃料電池車は遅れをとってる状況が続いています。

トヨタはFCVを2015年発売を目指してるそうで、ホンダも2015年に販売する新型FCVの試作車をロサンゼルスで開催の国際自動車ショーに出展するそうだし、いよいよFCVが街を走る姿を数年内に見ることができるかもしれません。

燃料電池に使われる水素については以前このブログでも書いたことがありました(R水素)。結局発電に依存せざるを得ないEVでは再生可能エネルギーだけで賄うことはできず「やっぱり原発動かさなきゃダメでしょ?」といつまでも原発から脱却できない。貯蔵が可能な水素は再生可能エネルギーの欠点を補い、ガソリンのように補給が可能なFCVは航続距離や充電時間に問題のあるEVの欠点を補う。原発事故で脱原発の気運が高まり、天然資源を海外に依存する日本においてこれからのエネルギー政策にもFCVは欠かせないのではないかと思います。

当面の問題は車両の開発の他にも水素の生産設備や供給インフラの整備でしょうか。原油高で経営がギリギリのガソリンスタンドに新たに水素の貯蔵・供給設備を求めてもなかなか進まないので、ここは国や自治体による補助や助成が必要かもしれません。

生産設備は水のあるところじゃないと作れないので、信濃川・阿賀野川という大きな河川と広く海に面している我が新潟県は雪国に不利なメガソーラーにばかり力を入れるのではなく、水素生産にも県を挙げて取り組んでみたらどうかと思います。

あともう一つ、素人的な懸念なんですが、水から水素を取り出す時ってセシウムやストロンチウムはどうなるんでしょう?作った水素で走ったFCVが放射性物質撒き散らすことになったんじゃそれこそ実用化なんてできないですよね・・・・・?

まだまだ超えるべきハードルは高いのでしょうか。